大東亜戦争終結後の昭和26年(AD1951)5月3日、上院軍事外交共同委員会でマッカーサーが日本の戦争を自衛戦争だと証言したと保守論壇で主張される。 これは保守言論人がマレー上陸・真珠湾攻撃を正当化する際に必ずと言っていいほど引用するもので、ネット上の議論でも非常によく見られる。 これは昭和37年(AD1962)に菅原裕氏が「日本国憲法失効論」で紹介し、その後田中正明氏、渡部昇一氏、小堀圭一郎氏らによって広められた。 最も影響力があったのは渡部昇一氏で同氏はこのマッカーサー証言を教科書に掲載しようと呼びかけている。 しかしまず常識で考えてみてほしい。この時、マッカーサーはトルーマンに連合国軍最高司令官を解任されたとは言えまだ大統領の座を狙っていた男である。 そんなときにマッカーサーが「太平洋戦争は日本の自衛戦争だった」などと言えるだろうか。またそんな発言があれば只で済むだろうか。 結論から