印刷 世界で初めて全ゲノムが解読されたサンゴ「コユビミドリイシ」=沖縄科学技術研究基盤整備機構提供 サンゴの全遺伝情報(ゲノム)を、日本の研究チームが世界で初めて解読した。地球上にサンゴが登場した時期は、化石の研究による推定よりも2億年以上さかのぼることが分かった。24日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に論文が掲載された。 解析したのは、沖縄科学技術研究基盤整備機構(沖縄県恩納村)のチーム。沖縄の海に分布し、サンゴ礁を作るサンゴ「コユビミドリイシ」を調べた。この結果、ゲノムは4億2千万塩基対で、約2万3700個の遺伝子があることが分かった。 チームは、サンゴの遺伝子データを、イソギンチャクやクラゲなどの生物と詳しく比較した。その結果、サンゴの仲間が進化の過程でイソギンチャクと枝分かれしたのは約5億年前と判明した。これまでの化石による研究では、サンゴの登場は約2億4千万年前とされていた