日本軍慰安婦問題に関する記事を書いた元朝日新聞記者・植村隆氏の当時17歳の高校生だった長女が、ツイッターに氏名や写真をさらされ、「反日捏造工作員の父親に育てられた」などと書かれ名誉を傷つけられたとして、投稿した男性に170万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は3日、男性に請求額全額の170万円の支払いを命じた。 朝倉佳秀裁判長は判決理由で、プライバシーと肖像権の侵害を認め、「未成年の娘に対する人格攻撃をした。悪質で違法性が高い」と指摘した。 日本の「表現の自由」を調査した国連特別報告者デービッド・ケイ氏は今年4月、暫定報告の「歴史教育と報道への妨害」の章で、ジャーナリストでただ一人、植村氏の名前を挙げ、長女への攻撃について「性暴力、殺害を含む脅迫までされた」と異例の言及で問題視した。世界も注視する裁判だったといえる。 男性は匿名で投稿したが、植村氏の長女は、米ツイッター社に発信