群馬県立近代美術館(高崎市綿貫町)で22日始まった企画展「群馬の美術2017」で、県立公園群馬の森(同所)にある朝鮮人労働者の追悼碑を模した作品について、同館が開催直前に展示を取りやめたことが分かった。県は碑の設置許可の更新を巡って市民団体と係争中で、同館は「どちらか一方に偏るような展示は適当でないと判断した」と説明。作者で、県立女子大講師で美術家の白川 昌生 ( よしお ) さん(69)=前橋市=は「碑を巡る状況を問題提起したかった」としている。 ◎「係争中」理由 作者が直前に撤去 作品は「群馬朝鮮人強制連行追悼碑」。木の骨組みに布を掛け、追悼碑をほぼ原寸大で表現した立体作品。歴史を後世に残そうと制作し、今年2、3月に鳥取県立博物館で展示された。 白川さんと近代美術館によると、白川さんは3月中~下旬、追悼碑に関わる作品を展示する意向を学芸員に伝えていた。21日に会場の確認作業をしてい