2017/8/23 9:40 花田雪 近年、加速度的に進む高校野球界の「打高投低」の陰には、一つの潮流が存在する。「食トレ」――。アスリートにとって食事が大事であることは、今さら言うまでもないが、近年の高校野球ではとにかく「体を大きくすること」を重視するあまり、極端なノルマを課している例も少なくないという。そこで今回は、昨今行われている「食トレ」の是非を考察していきたい。(文=花田雪) 「量を食え」に集約される昨今の食トレの危険性今年の夏の甲子園でも顕著に見られた「打高投低」の背景には、「食トレ」の存在がある。日々の食事を「トレーニング」と位置づけ、野球に必要な肉体をつくり上げる。本来は休息の場であるはずの食事においても、常に野球のことを考え、パフォーマンスの向上につなげるのが狙いだ。 アスリートにとって、食事が技術練習と同等か、それ以上に重要なのはいまや常識といっていい。実際、プロの世