[amazon] かつて隆盛をほこった「時代劇」がなぜ滅びつつあるのか、に関して取材、調査を通して考察した本。 考察対象は包含的で、時代劇がつくられる環境(スポンサー含む)、プロデューサー、役者、脚本などひととおり言及されている。 とくに「時代劇イコールマンネリ、そして高齢者向けの娯楽」というイメージの代表であるドラマ「水戸黄門」が、業界特殊事情によってつくられ、また延命していたというのは知らず、興味深かった。 それにしても、序盤、中盤くらいまで冷静だった筆致が大杉蓮の悪口あたりから激しくなってゆき、最終的に「利家とまつ」、「江(ごう)」の説明で執筆時、キーボードから煙が出ていたのではと思わせるほどの怒りを感じさせた。 「基本的に時代劇はけなさない」という研究家としてのスタンスを放棄したらしく、決意が読み取れる。 しかし印象的なのは「性格俳優」、「名バイプレーヤー」と呼ばれた大杉蓮をはじめ
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