勝木弘喜(ライトノベル・フェスティバル初代実行委員長) 新人賞はただ面白い作品を選べば良いというものではなく、その賞がどういった読者にどんな想いを伝えたいかに大きく左右されます。今回選ばれた5作品は、『このラノ』大賞の「読者に共感をもってむかえられる作品」「ライトノベルの面白さが思い切り味わえる作品」「オリジナリティがあり期待感がもてる作品」が欲しい、読者に読んでもらいたいという強い想いが引き寄せたのではないでしょうか。応募作の中には、受賞作より小説としての完成度が高いもの、あるいはそつのないものがあったかもしれません。しかし、受賞作こそが「このラノ」大賞にふさわしい作品であると断言できます。 以上をふまえたうえで今後応募してくる方に伝えておきたいのは、妥協なしで自分の書きたいものを思い切り楽しんで書いてもらいたいということです。もちろん、受賞作を参考にするのは悪いことではありません。しか