東京・神保町(じんぼうちょう)と言えば、古書店が軒を連ねる「本の街」として全国に知られています。また、この界隈には本店・本社を置く出版社も数多く、マンガ・書籍文化の一大発信地でもあります。 その神保町に2012年、突如として現れ、ひときわ異彩を放った古書店「マニタ書房」がありました。そう、今となっては過去形で語らなければならないのが残念です。 本の愛好家達に惜しまれつつ、「特殊古書店 マニタ書房」は2019年3月末を持って営業を終了しました。 ※4月中旬、閉店をお知らせするマニタ書房の看板 マニタ書房は神保町交差点からほど近い、エレベーターなし雑居ビルの4階にあり、店主のとみさわ昭仁さんがひとりで運営する古本屋さんでした。 特殊古書店の「特殊」とは何か。それは店主の「これは売りたい本か」という審査を通った本のみが棚に並んでいることにあります。 まずジャンル分けが特殊です。「お金持ち」、「ギ