願わくば、そう 悲劇よりも喜劇よりも 見ていたいのは 奇跡のような当たり前を照らす この日常 ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)の主題歌、miletの「Ordinary days」が流れ出す瞬間が好きだ。自殺を仄めかす通報をする「常連さん」の本当の自殺未遂、連続窃盗事件の犯人と彼にもらったイヤリングを懸命に探していた彼女の切ない顛末、認知症の夫を抱えた妻が介護疲れの果てに決行しようとした悲しい旅行。戸田恵梨香演じる藤聖子と、永野芽郁演じる川合麻依が交番勤務を通して向き合うのは、普通に生きようとしていたけれどどうにもならなかった人々の切ない事件が多い。事件のその先にも、彼らの日常は続いていて、藤や川合たちは、彼らのその先の未来へのフォローも忘れることがない。そんなヒロインたちを包み込むように流れ出す前述のフレーズは、まるで「プリキュアでもヒーローでもない」彼女たちの「祈
![『ハコヅメ』が傑作“お仕事ドラマ”になった理由 不真面目さと真面目さの絶妙なバランス](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5d6494ea41433c24334be3d4df6b65f3f2f6bf6a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Frealsound.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F09%2F20210907-hakozume.jpg)