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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (39)

  • 2009年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ

    こんにちは。ブログ「空中キャンプ」を書いている伊藤聡です。ついに今年もあと数日というところまでやってきました。みなさんにおかれましては、どんな一年だったでしょうか。むろん、悔いのない一年が望ましいのですが、マヤ文明によれば、2012年で世界は破滅するとのことですので、どれほどあがいても、われわれが生きていけるのはあと3年。どうせみんなそろって滅亡することはすっかり確定しているわけですから、それまでのあいだは、歌舞伎揚げをべたり、横断歩道の白いところだけをぴょんぴょん飛んで渡ったりしながらすごすことにしましょう。 さて、先日みなさんに参加をおねがいした、「2009年の映画をふりかえる」の結果がでました。なかなか興味ぶかいランキングになりましたよ。その結果をここにお伝えしていきたいとおもいます。このような質問に答えていだたくアンケートでした。 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別 20

    2009年の映画をふりかえる/結果発表 - 空中キャンプ
    MINi
    MINi 2009/12/30
  • 『生きる技術は名作に学べ』/伊藤聡 - 空中キャンプ

    こんにちは。ブログ「空中キャンプ」を書いている伊藤聡ともうします。2004年1月にこのブログをスタートさせていらい6年、とてもうれしいことに、まとまったかたちで文章を発表する機会をいただきました。来年の1月19日(予定)に、ソフトバンク新書から、わたしの初めての著書、『生きる技術は名作に学べ』が発売になります。 出版のきっかけは、ソフトバンク クリエイティブのメールマガジン「週刊ビジスタニュース」に何度か寄稿したことでした。そこでつながりのできたソフトバンクの上林編集者から、今回の話をいただき、企画について打ちあわせを重ねながら、過去の世界の名作を自由に読み解くというこのの執筆がスタートしました。十冊の海外小説を取り上げ、いっけん古めかしく見えるそれらの名作から、生きる技術を発見していこうという趣旨です。 『赤と黒』を書いたのはスタンダールだと知っていても、じっさいに『赤と黒』を読んだこ

  • 2009-12-15 - 空中キャンプ

    会社の後輩にひとり、洋服のすきな男がいて、わたしが四年前に買ったダウンジャケットを、「くれくれ」とねだってくる。毎年、冬になるたびにねだられる。わたしの持っているダウンジャケットは、ノースフェイスというメーカーのわりといいやつで、五万円以上したものだ。そうかんたんに手放したくはないが、今年の冬もまたいわれた。「最近ノース着てないじゃないすかー。くださいよ」。ものすごいおしゃれ執念である。わたしはついに根負けした。 この数年のあいだに、わたしの服装にもいろいろな変化があった。自分にはダウンジャケットやスニーカー、ジーンズといったアウトドア系のファッションが似あわないという事実を再確認し、服装の方向性を変えたのだ。わたしはほんとうに、ジーンズ姿がださい男になってしまった。だから正直、ノースのダウンも年に一度か二度、ほんとうに寒いときに着るだけになった。わたしがダウンジャケットを着ると、雪かきを

  • http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20091109

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    MINi 2009/11/10
  • 10 things I hate about you - 空中キャンプ

    Cちゃん結婚おめでとう。旦那さん、けっこうかっこよかったね。えー、実は、あまりいいプレゼントがおもい浮かばなかったのですが、僕のだいすきな『恋のからさわぎ』という映画の最後で、女の子が朗読する、とてもすてきな詩があるので、これを代わりに送りたいとおもいます。僕がちょっとだけ意訳しました。”10 things I hate about you”(あなたのイヤなところ10個)という詩です。 I hate the way you talk to me, and the way you cut your hair. あなたの話し方がイヤ、そのへんな髪型も I hate the way you drive my car. あなたが私の車を運転するのがイヤ I hate it when you stare. あなたが私を見つめるのがイヤ I hate your big dumb combat boot

  • けんか - 空中キャンプ

    わたしの住んでいる家の向かいに、若い男女同棲していて、元気がありあまっているのか、いつもけんかをしている。けっこう派手にやる。昼夜を問わず、「なによそれ」とか、「ちょうむかつく」という声がよく聞こえてくる。叫んでいるのはたいてい女性で、男性の声はほとんど聞こえない。女性の怒りが静まるまで、おもいのほか時間がかかる。 けんかがはじまると、部屋でを読んだり、映画のDVDを見たりしているわたしも、「おっ、はじまった」という感じでなんとなく気にする。けんかの途中でものが壊れたこともあった。皿やコップが割れるような音が聞こえてくるのだ。なにしろたいへんな剣幕である。ここでもし、なんの関係もないわたしが、「やめなさいけんか」などといいながら彼らの家を訪ねていったりしたらびっくりするだろうな、でもちょっとおもしろいな、などとおもいつつ、そのまま部屋でを読みつづけるのだが、するとしだいに、ふたりのけ

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    MINi 2009/10/18
  • 人になんかしたい - 空中キャンプ

    「Kちゃん仕事やめたらしいですよ」と、友だちから教えてもらったのは九月の後半だった。ここしばらく連絡していなかったので、仕事をやめたのは知らなかった。Kちゃんの職場はとても厳しくて、同期はひとりも残っていなかった。調理の仕事で朝が早いからしんどいといっていた。彼女はまじめな子で、専門学校をでてから入社して、四年くらい働いていたとおもう。 「いまはどうしてるの」とわたしが訊くと、「八月いっぱいでやめて、それからずっと探してるっていってました、あたらしい仕事」と友だちはいった。まだ決まっていないみたいだった。職探しはたいへんなことばかりだ。わたし自身、何度か経験があるが、暗い記憶しかない。Kちゃんのことを聞いて、明日すぐに電話しなきゃとおもったけれど、なにを話せばいいのかわからなくて、三日ぐらい時間があいてしまった。 Kちゃんと電話で話してみると、数日前に、つなぎのアルバイトを決めたところだっ

    人になんかしたい - 空中キャンプ
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    MINi 2009/10/09
  • 『びんぼう自慢』/古今亭志ん生 - 空中キャンプ

    だめな人だとは知っていたが、ここまでだめだとはおもわなかった。志ん生人が半生を語り下ろしたこのを読みながら、わたしはあらためて、だめ人間の威力について考えざるをえない。この人はほんとうにだめだ。わたしは感動すら覚えながら、彼の半生を読み進めた。 志ん生が困るのは、落語だけは天才、というところで、そうでもなかったら、こんなめちゃくちゃなおっさんなどとてもまともに生きていけない。人がとことんまでだめを極めたとき、そこには聖性を帯びたなにかが立ち上がるが、戦前の志ん生には、ほんとうにだめな人にのみが持つうつくしいオーラ的ななにかが見えるような気がする。 なにより志ん生がひどいのは、誰の金であろうと平気で使い込んでしまう横領癖だ。たちがわるい。この人が「寄席をしくじった」「師匠をしくじった」という表現をするとき、たいていは使い込みか横領がばれて出入禁止になっている。父親のだいじにしていたキセル

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    MINi 2009/09/03
  • なんか三時間半くらいで起きちゃって - 空中キャンプ

  • 巨大な風車 - 空中キャンプ

    これはわたしのさほど根拠のない推測なのだが、江東区はどうやら風力発電に力を入れているようで、同区のいたるところでは、大小とりまぜた風車がぐるぐるとまわっている。ふだんの生活ではあまり目にすることのない風車が、海沿いの区に集中して作られ、きまじめに四股を踏む力士のように黙々と働き、風を受けながら電力を生みだしているのだ。江東区の風車には、数メートルといったちいさなサイズから、全長が百メートル近くあるきわめて巨大なものまで、たくさんのバリエーションが存在している。 このように数多くの風車が建てられているのは、区が海に面した場所にあって風がよく吹くため、風車がよくまわるからなのかもしれないし、来たるべきエネルギー資源の枯渇へ向けて、都や国がなんらかの対策を試験的に練っているのかもしれない。もしくは、大きくてプロペラ状のものが元気よくまわっていると、それだけで景気がいいから、ついがまんできずに建て

    巨大な風車 - 空中キャンプ
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    MINi 2009/06/24
  • 変なおじさんだから - 空中キャンプ

    あらためて、志村けんのコント「変なおじさん」を見てみると、それはずいぶんふしぎな展開のしかたをすることに気がつく。なにしろ前ふりが長いし、そのわりにはオチがあっさりしすぎている。たとえば、4分30秒のコントのうち、変なおじさんがせりふをいったり、踊ったりする時間は、15秒ていどしかない。その奇妙なバランスが解せないのだ。 くわえて、そのせりふや踊りというのも、何年ものあいだいっさい変えられていない。変なおじさんは、与えられたほんの15秒ていどのあいだに、毎回まったく同じせりふをいって、同じ踊りをする。変なおじさんは、自らの言葉で独立した思想を語ることを禁じられた、なんらかの象徴、アイコンのような存在だ。なぜ志村けんはここまでがまんできるのだろうとわたしはおもう。たいていの場合われわれは、言葉によってストーリーを前進させる欲求、キャラクターが物語を牽引する快楽に抗えない。変なおじさんになにか

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    MINi 2009/06/11
  • 静岡にいったことはありますか - 空中キャンプ

    帰りの電車のなかでおかしな男に絡まれた。きっかけは、閉まりかけのドアにわたしが飛び込んだことだ。むりに入ったので、閉まるときに、ひじのあたりががつんとドアにぶつかった。すると、近くにいた土木作業員風の若い男(坊主頭、ピアス)がわたしに向かって、「迷惑なんだよ、オイ」「オマエみたいな奴がいるとむかつくんだよ」と悪態をつきはじめた。もとはといえばわたしが悪いのだが、ややこしいことになった。 しばらく無視をしていたが、「聞こえてるんだろう、テメー」「オイ、このやろう」などと言い続けるので、しかたなく急いで別の車両に移動した。もう、まいったなあ。ところが、移動したとなりの車両でしばらく立っていると、あろうことか、そいつもわたしを追ってくるではないか。どうしていいかわからない。男は「逃げんじゃねえ、オイ、テメー」と因縁をつけてくる。うーん、ややこしすぎる。しばらくうしろを向いて立っていたが、さすがに

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    MINi 2009/06/03
  • 『おっぱいバレー』を見たゼ! - 空中キャンプ

    渋谷にて。初日。 今はただ、信じられないことが起こった、としか言いようがありません。

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    MINi 2009/04/19
  • ひとつめの杭 - 空中キャンプ

    音楽家のヤン富田氏は著書のなかで、かつて試したある作曲法について書いている。まずはレコード屋さんへいき、もっともかっこいいジャケットデザインのレコードを買ってくる。しかし、レコードを聴いてはならない。ジャケットを眺めながら「このレコードに収録されているのはいったいどういう音楽か」を想像し、作曲をするのだ。 この手法はさまざまなジャンルに応用できそうな気がする。たとえば洋服のデザインをする人が、ある特定の人物をおもい浮かべながら「あの人に着せたらすごく似合うであろう服」を製作をする、といったしかたである。想像力を喚起するなにかをまずはひとつ設定しておき、方向性を絞ったうえで製作にとりかかる。 おもうに、表現ではスタート地点においては360度どこへでも向かうことができるから、逆に一歩目を踏みだすのがむずかしいようにおもうのである。表現という行為はあまりに自由すぎるために、なにかしらのとっかかり

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    MINi 2009/04/14
  • 飲み会でとなりに座った女の子 - 空中キャンプ

    エヴァンゲリオン』の監督である庵野秀明さんは、飲み会でとなりに座った女の子に自慢できるアニメを作りたい、という気持ちで『エヴァ』を作ったという。とてもいい話である。わたしはこのエピソードがすきだ。なんだか元気がでてくる。この話を聞いて、「そんな低次元の目標のために表現をするのか」「誰にどうおもわれようと関係ないのではないか」などと反対意見を述べるのは、さみしいことだとわたしはおもう。 それまでの庵野さんは、自分がアニメ制作者であることを恥じ、たまたまどこかの飲み会に参加したときに職業を訊かれたりすると、会社員ですなどとごまかしていた。このままではいけない。友だちに呼ばれた飲み会で、ぐうぜんとなりの席に座った、CLASSYを読んでそうなコンサバOL(26歳)にもちゃんと説明できて、なおかつ「見たらぜったいおもしろいから、今度見てね!」と胸をはっていえるアニメを作る。それが庵野さんの目標だっ

  • 会社の人たちが仕事でメールを使ってくれない - 空中キャンプ

    わたしの悩みは、会社の人たちが仕事でメールを使ってくれないことである。けっこう重要な伝達であっても口頭で指示がくることがほとんどだ。よってすべてこちら側でメモを取って復唱しないといけないし、なにより口頭なので記録が残らない。トラブルが発生したさい、言った言わない問題に発展する場合も多く、対策として、伝えられたことを箇条書きにまとめたメールを送り返して記録を残すようにする*1など、ほんらいであれば相手がやるべき仕事をこちらが引き受けるかっこうになってしまって実にめんどうである。これはどうにかならないものかしら。 それでも、伝達があるていど的確であれば、口頭でもかまわない。「やってもらいたいことは3つ。これとこれとこれ。期日はいつまで。よろしく」といったぐあいであれば、まちがいも起こりにくいし、こちらとしてもわかりやすく、すぐに取りかかれる。しかし、なんでも口頭で伝える人というのは、おおむね「

  • 東京の合唱 - 空中キャンプ

    若い人たちが東京に憧れなくなったのだという。東京に求心力がなくなり、若者は「ジモト」を志向している。いい傾向だとおもう反面、そんな話を聞くと、わたしは自分だけがやけに歳を取ってしまったような気がしてならないのである。わたしは、みっともないくらい東京に憧れていた。 東京へいきたい。高校生のわたしは、それだけを生きるよすがにしていた。かっこいい東京。いや、わたしの東京への憧憬は、「憧れていた」などと過去形で語れるようなしろものではない。わたしはいまだに、東京に憧れているのだ。東京に住んで十九年。もうそろそろ飽きてもいいころだが、わたしの憧れは続いている。 たとえば、上京して十七年目のこと。わたしはついに、かねてからの希望であった、都内のとあるおしゃれタウンに越すことができた。たくさんの若者が集うことで知られる、音楽ファッション文化の街。わたしはついに、おしゃれタウンの住人となったのだ。この

  • しあわせがつらい - 空中キャンプ

    ある精神科医の書いたを読んでいて、おもしろいなとおもったのは、病気が治りそうになると、治療にこなくなり、他の病院へ転院してしまう患者がいるということだった。理由はもちろん、「このままだと当に治ってしまうから」である。病気が治るのは、実はけっこうつらいものだ。今まで、病気だということで免除されていたあれこれと、現実的に向きあわなくてはいけなくなるからである。就職はどうする。税金を払え。結婚をしろ。子どもは、家は、生活は。それならば、いっそのこと病気でいいやと、つい考えてしまう人がいても、おかしくはない。病気はくるしい。しかし、治るのもけっこうしんどい。だったら、今のままでいいや。これは、たしかに想像がつく。 誰もがしあわせになりたがっている、というのは、たぶんまちがっている。幸福も、けっこうたいへんなのである。逆に、「また失敗しちゃった」とか、「やっぱりだめだった」というのは、とても安心

    MINi
    MINi 2009/01/05
  • 神の子どもたち - 空中キャンプ

    渋谷駅前の交差点、路上に設置されたスピーカーから流れてくるのは、いくぶん抑揚に欠けた男性の声で、その声は「キリストを呼び求める人は救われます」と何度も繰り返していた。たくさんの通行人が行き交う年末の渋谷。強風で、外は寒い。信号待ちをしながら、わたしはふと気がついた。「キリストは罪を赦し、永遠の命を与える」──そう書かれた看板を持って立っていたのは、小学校五年生くらいのちいさな女の子だった。 われわれは親を選択することができない。どのような親のもとに生まれるのかを選び取ることができない。両親は、彼らにとって「善きこと」を子どもに伝えようとするし、そこにはそれぞれの親の価値観が大きく関係してくる。それはときに宗教であったり、ある種の思想であったりもする。親は「善きこと」を子どもに伝える。それはあたりまえのことで、他人があれこれと口をだす問題ではないのだとおもう。 両手でしっかりと看板を支えなが

    MINi
    MINi 2008/12/31