2017年12月、北海道沖の千島海溝でM(マグニチュード)9級の巨大地震の発生が切迫していると政府の地震調査委員会が公表しました。北海道沖で巨大地震が発生したらどんな被害が生じてしまうのでしょうか。 千島海溝では過去340〜380年間隔で巨大地震が起きていましたが、前回の地震発生からすでに約400年が経っています。そのため「切迫している」という表現になったのでしょう。地震調査員会によると、今後30年以内にM8.8以上の地震が発生する確率は40%です。 千島海溝で巨大地震が起こったら、北海道地方の沿岸部を大津波が襲うことが想定されます。 3年前に北海道各地を回り、過去の地震津波を検証した元東京大学地震研究所准教授の都司嘉宣(つじ よしのぶ)さんが語ります。 「北海道先住民のアイヌは文字を持たなかったため、過去の出来事は言い伝えで伝承してきました。津波は『オレプンペ』または『オハコベ』といい、