かゆみに耐えられず、爪を立ててバリバリとかく。皮膚は傷つき、赤黒く変色。いたるところにかさぶたと出血が見られる。 体を動かすだけで激痛が走るため、一日中ベッドで横になっている。衣服は、皮膚への負担を軽減するため、つねに大きめのパジャマ。炎症した箇所からにじみ出る、滲出(しんしゅつ)液という液体が付着し、独特のにおいが漂う――これは野村千代さん(31歳)が大学生のときに起きた、アトピーが重度化したときの症状である。 アトピーが重度化し、ゾンビみたいな状態に 「皮膚はドロドロで、ゾンビみたいな状態でした。生き地獄ですよね。何でこんな状態で生きなきゃいけないんだ、どれだけ自分は不幸なんだ、と強く思っていました」 彼女は現在、自身と同じようにアトピーに苦しむ人の支援事業を行う、株式会社untickle(アンティクル)の代表を務める。今は症状が落ち着いているといい、明るい笑顔を振りまいたが、皮膚には
![アトピーで地獄を見た女子の「爽快な生き様」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b735b2025180d448ef96a76d5b8622cbf8161e0a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2F0%2F1200w%2Fimg_10fbed0c16a4cc325d7b167be72e0fdf701934.jpg)