企業は社内のWebブラウザ利用をコントロールする目的で、セキュリティゲートウェイ技術戦略の一環としてWebフィルタを使うことがある。しかし、中にはどうしてもフィルタをかわして制約なしにWebを使い続けたいと思う従業員もおり、Webフィルタをだまして不適切なサイトへのアクセスを許可させる「匿名Webプロキシ」の利用で対抗してくる。本稿では、Web匿名化がシステムへの不正侵入を招きかねない実態に触れ、コンテンツフィルタリングのプロセス強化の手段を紹介する。 匿名Webプロキシの弊害 まず、匿名プロキシソフトを使ったWeb閲覧を許すことの危険性をはっきりさせておきたい。社内ネットワークでユーザーがこれを使っていたら、少なくともユーザーの一部が規則を破っているのは間違いない。ポルノサイトやギャンブルサイト、あるいは個人ブログ、MySpace.com、YouTubeといった禁止サイトを閲覧しているか