かつてイギリスを代表する卓球選手としてオリンピックに出場した経歴を持ち、現在はスポーツジャーナリストとして活躍するマシュー・サイドがアスリートにとって“才能”とは何かを考察した。 ※この記事は『ワールドサッカーキング』2011.02.17(No.170)に掲載されたものです Text by Matthew SYED エミレーツやオールド・トラッフォードに足を運び、プレミアリーグの試合を見る。そこで繰り広げられるプレーは、地方リーグの「ロングボールを蹴り、敵味方が入り乱れてそれを追い掛ける」それとは全くの別物だ。プレミアリーグの、それも最高レベルの試合は、華麗なボールタッチ、センス溢れるビジョン、優れた身体能力、走っているチームメートの足元に届けられるパスなど、「サッカーを神聖なものへと高める要素」に満ちており、その一つひとつが芸術と言ってもいい。 トップ選手がそんな珠玉のプレーを次々