「こんなことまで起こるのかと非常に恐ろしい」。郵便不正事件で、大阪地検特捜部の検事が証拠品のフロッピーディスク(FD)の更新日時を改竄(かいざん)していた疑いが浮上したことを受け、厚生労働省の村木厚子元局長(54)が21日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。「検察はきちんと解明し、個人の問題にはしてほしくない」と話し、検察捜査に改めて憤りをあらわにした。 クリーム色のスーツ姿で現れた村木氏は、詰めかけた報道陣を見つめ、険しい表情で「そこ(改竄)までは想像できなかった」と唇をふるわせた。 初公判前、検察側主張とFDの日付の矛盾点に気づいたのは村木氏。「大事な証拠なのに、きちんと真相解明に使われていないというのがショックだった」と振り返った上で、「もし(データが)改竄されていて、こうしたものしか(証拠が)なかったら、無罪に大きな足がかりになるものを得られなかったので、非常に怖い」と話した