難しい問題ではある。だが誰もが加害者にも被害者にもなる可能性があるだけに、しっかりと考えなくてはならない。職場のいじめや嫌がらせ、いわゆる「パワハラ問題」だ。 厚生労働省が設置した「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」のワーキンググループ(主査:佐藤博樹・東京大学大学院情報学環教授)が1月末、パワーハラスメントの定義や企業が取り組むべき対策に関する報告書をまとめた。新聞やテレビも大きく取り上げていたので、目にした方も多いことだろう。 「うちの会社でもありますよ。僕なんて、“給料泥棒!”って、クライアントの前で怒鳴られたことありますから」 「私なんか毎日受けてますよ~。無理な仕事ばかり押し付けられて。これこれ! 過大な要求ってやつですよ。部長! いい加減にしてください!(笑)」 「うん。やっぱりありますよね。大企業ならちょっと我慢すれば、上司か自分かどっちかが異動になってどうにかなる