5年後のオリンピックに向けて東京の改造が進んでいる。観光客や通勤者を含めた人口は今後ますます増えていくことだろう。働き盛りで子育て中の男女に東京で会うと、過密化に対して浮かぬ表情をし、3年前から地方暮らしの筆者をうらやましがる人が少なくない。自らが地方で幸せに生まれ育ち、仕事の都合だけで東京に住んでいる人の場合は特にその傾向が強い。 愛知県蒲郡市という人口8万人ほどの都市で暮らしている筆者は好きで地方暮らしを始めたのではなく、隣接する西尾市で働く女性と結婚したために仕方なく東京を離れたに過ぎない。車の運転が苦手で、とりわけ自然好きでもないので、山中や田園地帯での「田舎暮らし」は避けて、商店街は死にかけているけれどJRの快速電車が止まる駅前を選んだ。 住めば都と言う通り、引っ越した直後から「意外と住みやすい!」という実感を覚え始めた。都内に比べると家賃は劇的に安く(およそ半額)、人は少なく(