【ワシントン山崎健】外務省が1987年、広範囲にわたる米公文書の非公開を米政府に要請した際、国務省東アジア太平洋局日本担当として米政府内の協議に参加した元駐韓米大使のトマス・ハバード氏(73)が西日本新聞の取材に応じた。ハバード氏は日本からの非公開要請は他にもあったと指摘。民主主義の根幹をなす国民の「知る権利」を無視した外務省の隠蔽(いんぺい)体質が浮き彫りになった。 「日米の政治 成長に差」 国務省刊行の米外交史料集編さん史の共著者で、87年に在米日本大使館から同局に非公開の公式な申し入れがあったことを突き止めた米歴史学者のジョシュア・ボッツ氏(37)によると、要請を米政府の機密解除審査部門に伝えたのがハバード氏だった。 ハバード氏は「関係国を当惑させるような公文書は公開するべきではない、というのが当時の私が強く感じていたことで、それは今も変わらない」と説明。しかし、審査部門の歴