「技術的失業」が専門の駒沢大学の井上智洋氏聞く、解決困難だった少子化・貧困など社会問題を人工知能が解決に導く道筋について。 少子化はロボットの浸透により問題でなくなる 渡辺健太郎(以下、渡辺):日本では「少子化問題」が騒がれています。 子どもを生みにくい、育てにくい社会というのはたしかに問題だと思います。 でもそれは子育て環境の問題であって、少子化が問題ではない。少子化問題とは経済問題だと思います。 そして、ロボットが普及すれば労働力の問題は解決されるのではないかと。 井上智洋(以下、井上):国の財政を支えるという意味では、何も「人間の」労働力にこだわる必要はありませんね。 渡辺:「少子化で老人が年金をもらえなくなるのは問題だ」とかいう政治家もいますけど、それはまったく違う問題を恣意的にカップリングしているだけだろうと。ロボットさえいれば、生産性は十分に上がるわけです。 井上:重要なのは、