モンゴル南部のゴビ砂漠に、世界のエネルギー関係者が今、熱いまなざしを向けています。風力などの再生可能エネルギーの分野で、世界有数のポテンシャルを秘めているとみられるためです。この「夢のエネルギー」をめぐり、各国の攻防が始まろうとしています。(国際部記者 木村隆介) 偏西風の通り道で風力発電 モンゴルの首都ウランバートルから南へ車で6時間。果てしなく広がるゴビ砂漠の中に姿を現したのは、巨大な風車の一群です。 偏西風の通り道にあり、年間を通じて強い風が吹き抜けるゴビ砂漠。取材のために発電所の敷地に入ると、まっすぐに歩けないほどの強い風が吹いていました。 現在、合わせて25基の風車が、モンゴルの電力需要の5%にあたる50メガワットの電力を生み出しています。 発電事業が本格的に動き出したのは2年前。大型トラックで、砂漠の中に部品を運び込み、高さ130メートルの巨大な風車が組み立てられました。 日本