今回は、要求仕様フェーズを進める時の問題点を解説します。ソフトウェア開発の全ての悪は、要求仕様書から生まれます。「パンドラの箱」のようなものですが、ちゃんと「希望」も残っています。 ⇒連載「山浦恒央の“くみこみ”な話」バックナンバー 2.要求仕様フェーズでは何をするのか 図1に、新しいソフトウェアのアイデアを思い付き、それを製品化するまでの流れを示します。 2.1 要求仕様フェーズ ソフトウェア開発の最初の工程が「要求仕様フェーズ」で、頭の中のアイデアを具体的に記述する工程です。製品にできることや機能を細かく書いた要求仕様書を作ります。「要求仕様書」と聞くと、「大統領所信表明書」のように物々しく感じますが、電気製品を買うと付いてくる「製品取扱説明書」と完全に同じものです。 取扱説明書は、一般ユーザー向けのドキュメントで、そこには「(1)以下の部品がそろっていることを確認してください……、(
![イチから全部作ってみよう(3)MINORIに学べ、全ての悪は要求仕様書から生まれる](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/883a089e7256d8ac22429d52d6f522f500b96659/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fmn%2Farticles%2F2312%2F14%2Fcover_news044.jpg)