金沢工業大の尾関健二教授(発酵学)の研究室と食品製造会社「厚生産業」(岐阜県大野町)の共同研究チームは、「米麹(こうじ)と米」を主原料とする市販の甘酒に、コレステロールの低減や便通の改善に効果の高い成分が最も多く含まれていることを発見したと発表した。 1日コップ1杯(200ミリ・リットル)の甘酒で効果が期待できるという。研究チームは学術的に実証したのは初めてとしている。 市販されている甘酒は、「米麹と米」「米麹と酒かす」「酒かすのみ」「米麹のみ」の4種類の主原料から作られている。研究では、コレステロールの排出促進や肥満の抑制の効果のある米に含まれる難消化性のたんぱく質「レジスタントプロテイン」に注目し、市販されている12社の14種類を遠心分離器にかけて検出し、含有量を計測した。 その結果、「米麹と米」を主原料とする甘酒に、レジスタントプロテインが最も多く含まれている傾向があることを解明した