乾燥耐性を誘起する植物ホルモン「アブシジン酸」の輸送因子を発見 -ストレス・ホルモンの能動的な輸送メカニズムの存在が明らかに- ポイント 植物ホルモン「アブシジン酸」を細胞の中から外へ運び出す輸送因子が存在 アブシジン酸輸送因子過剰発現変異体では、葉からの水分放出が40%抑えられる ホルモン輸送を制御する新方法で、乾燥耐性などの有用形質を副作用無く付与 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、乾燥耐性能を付与することから、植物のストレス・ホルモンと呼ばれる「アブシジン酸(ABA)※1」の輸送因子(トランスポーター)※2の1つ「AtABCG25」を世界で初めて発見しました。これは、理研植物科学研究センター(篠崎一雄センター長)機能開発研究グループの黒森崇研究員、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の森山芳則教授らによる共同研究の成果です。 植物は、乾燥状態になると気孔を閉じて水分の蒸