マルファン症候群(マルファンしょうこうぐん、Marfan syndrome、MFS)とは、常染色体優性遺伝の形式をとる細胞間接着因子(フィブリリンと弾性線維)の先天異常症による結合組織病であるが、約75%が遺伝性で約25%が突然変異とされる[1]。マルファンはドイツ語式発音によるもの。性差や人種差は無く、5000人に1人程度がこの遺伝子異変を有している[1]。しかし、遺伝子変異を有していても何の症候を現わさないこともある[1]。 概要[編集] 結合組織とは組織の間を埋める組織であり、全身に存在する。結合組織は細胞成分と細胞外基質からなる。細胞外基質は蛋白質で出来ている。細胞外基質を構成する蛋白質の一つに細胞間接着因子がある。細胞間接着因子には細胞外基質の強度を保つ蛋白質FBN-1やTGFBR2、等がある。本症ではこれらの蛋白質が充分機能しないために、全身の形質に異常を呈する。 病態[編集]