『ソードアート・オンライン』を読んでいる時のワクワク感は半端ない。この小説って本来は仮想空間におけるバトル物・ラブコメに分類されるんだろうけど、私はこの作品を、新しい技術や新しい世界に対して、人類がそれとどのように向き合い社会を変えていったのか、という観点から読み進めることが出来ると思う。 特に、SAO第1巻のアインクラッドを一層一層攻略していくという世界観は、大航海時代や米ソの宇宙開発競争の歴史について調べている時に感じた高揚感を思い出させる。何と言えば良いのだろう。読み進めるにつれて「人類の知っている世界」が広がってゆくあの感覚って、凄くワクワクする。 ヴァスコ・ダ・ガマのインド洋航路開拓、コロンブスのアメリカ大陸発見、マゼランの世界一周などに代表される大航海時代の業績、そして、南極大陸の発見と探検、飛行機の発明、エベレストへの初登頂といった具合に、これまで手の届かなかった世界に果敢に