近年、米Google等大手IT企業や新興企業が、超小型衛星や「高高度疑似衛星」と呼ばれる大型無人飛行機といった新たなプラットフォームを用いた、通信システム、地球観測システムへの投資を加速し、新たな衛星利用サービスの創出を志向している。本稿では、進展著しいプラットフォームの最新動向を解説し、新たな衛星利用サービスを展望する。 新たなプラットフォーム 衛星は、数百~36,000kmの高度にあり、通信や地球観測等に利用されている。宇宙産業の市場規模は約2,080億ドル(2015年)であり、衛星を利用した通信や観測等のサービスは、その6割を占める巨大市場である(SIA、2016)。衛星は、打ち上げ能力の向上等もあり、高性能化・大型化する一方、高コスト化が進んでいる。重量数トンの大型衛星の開発費は、数百億円に達する。そのようななか、近年新たなプラットフォームとして、機能を限定し、衛星を小型化する潮流
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