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寺田寅彦に関するNeanのブックマーク (24)

  • 寺田寅彦 浅草紙

    十二月始めのある日、珍しくよく晴れて、そして風のちっともない午前に、私は病床から這(は)い出して縁側で日向(ひなた)ぼっこをしていた。都会では滅多に見られぬ強烈な日光がじかに顔に照りつけるのが少し痛いほどであった。そこに干してある蒲団(ふとん)からはぽかぽかと暖かい陽炎(かげろう)が立っているようであった。湿った庭の土からは、かすかに白い霧が立って、それがわずかな気紛れな風の戦(そよ)ぎにあおられて小さな渦を巻いたりしていた。子供等は皆学校へ行っているし、他の家族もどこで何をしているのか少しの音もしなかった。実に静かな穏やかな朝であった。 私は無我無心でぼんやりしていた。ただ身体中の毛穴から暖かい日光を吸い込んで、それがこのしなびた肉体の中に滲み込んで行くような心持をかすかに自覚しているだけであった。 ふと気がついて見ると私のすぐ眼の前の縁側の端に一枚の浅草紙(あさくさがみ)が落ちている。

    Nean
    Nean 2021/01/16
    「浅草紙」といへば。
  • 寺田寅彦が弟子に助言、手紙発見 高知、体調への気遣いも - 共同通信

  • 寺田寅彦の手紙2通発見 遺族が高知県立文学館へ寄贈|高知新聞

    高知県出身の地球物理学者、寺田寅彦(1878~1935年)が晩年、弟子に宛てた手紙2通が新たに見つかった。手紙は元東海大教授の伊東彊自(きょうじ)(1908~92年)宛て。寅彦の孫で伊東の義理の娘にあたる女性が2017年5月までに高知県立文学館へ寄贈した書簡9通の中に含まれていた。伊東が執筆した論文への感想などが丁寧につづられ、弟子との親密なやりとりが垣間見える。 伊東は1931年に東京帝国大学理学部を卒業後、航空研究所の寺田寅彦研究室に10カ月在籍。1966年まで気象庁に勤めた後、東海大学理学部教授などを歴任した。寅彦と親交があったのは、1935年に寅彦が亡くなるまでの数年だが、生涯の研究に強く影響を受けたという。 寄贈されたのは、1932年から1935年9月末にかけて書かれた、はがき4通と封書5通。寅彦の長男・東一さんの娘で、伊東家に嫁いだ伊東真里子さん=東京都文京区=が家の片付けをし

    寺田寅彦の手紙2通発見 遺族が高知県立文学館へ寄贈|高知新聞
  • Acoustical Investigation of the Japanese Bamboo Pipe, Syakuhati.

    Nean
    Nean 2015/11/07
  • 寺田寅彦の尺八に関する英語の論文「Acoustical Investigation of the J... | レファレンス協同データベース

    寺田寅彦の尺八に関する英語の論文「Acoustical Investigation of the Japanese Bamboo Pipe Syakuhati」がみたい。 インターネット上の情報であるが、【資料1】にこの論文が無料公開されておりアクセスできる。 また、当館所蔵資料の【資料2】p119~「4章 寺田寅彦と古典物理学」では、「日の竹製管楽器、尺八の音響学的研究」(“Acoustical Investigation of the Japanese Bamboo Pipe,Syakuhati”)が博士論文となったこと、p127~131「尺八の音響学」という項では、その論文に掲載されている図版数点とともに、論文の内容について触れている。 【資料3】については、当館未所蔵。 (1) 〔CiNii〕http://ci.nii.ac.jp/(最終確認2013/12/16)で論文を検索した

    寺田寅彦の尺八に関する英語の論文「Acoustical Investigation of the J... | レファレンス協同データベース
  • 寺田寅彦 科学者とあたま

    私に親しいある老科学者がある日私に次のようなことを語って聞かせた。 「科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」これは普通世人の口にする一つの命題である。これはある意味ではほんとうだと思われる。しかし、一方でまた「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」という命題も、ある意味ではやはりほんとうである。そうしてこの後のほうの命題は、それを指摘し解説する人が比較的に少数である。 この一見相反する二つの命題は実は一つのものの互いに対立し共存する二つの半面を表現するものである。この見かけ上のパラドックスは、実は「あたま」という言葉の内容に関する定義の曖昧(あいまい)不鮮明から生まれることはもちろんである。 論理の連鎖のただ一つの輪をも取り失わないように、また混乱の中に部分と全体との関係を見失わないようにするためには、正確でかつ緻密(ちみつ)な頭脳を要する。紛糾した可能性の岐路に立ったときに、

    Nean
    Nean 2015/08/26
    素人だからできる/専門家だから諦めるというような話を目にすると思い出す。
  • 茶わんの湯◀えあ草紙

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    茶わんの湯◀えあ草紙
  • 寺田寅彦 茶わんの湯

    ここに茶わんが一つあります。中には熱い湯がいっぱいはいっております。ただそれだけではなんのおもしろみもなく不思議もないようですが、よく気をつけて見ていると、だんだんにいろいろの微細なことが目につき、さまざまの疑問が起こって来るはずです。ただ一ぱいのこの湯でも、自然の現象を観察し研究することの好きな人には、なかなかおもしろい見物(みもの)です。 第一に、湯の面からは白い湯げが立っています。これはいうまでもなく、熱い水蒸気が冷えて、小さな滴になったのが無数に群がっているので、ちょうど雲や霧と同じようなものです。この茶わんを、縁側の日向(ひなた)へ持ち出して、日光を湯げにあて、向こう側に黒い布でもおいてすかして見ると、滴の、粒の大きいのはちらちらと目に見えます。場合により、粒があまり大きくないときには、日光にすかして見ると、湯げの中に、虹(にじ)のような、赤や青の色がついています。これは白い薄雲

  • ニコニコ動画(Re:仮)

    ニコニコ動画(Re:仮)
    Nean
    Nean 2015/01/22
    おもしろいのでみなさん読むあるよろし。
  • 時の観念とエ�◀えあ草紙

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    時の観念とエ�◀えあ草紙
  • 寺田寅彦 時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ

  • 寺田寅彦 木蓮

    白木蓮は花が咲いてしまつてから葉が出る。その若葉の出はじめには実に鮮かに明るい浅緑色をしてゐて、それが合掌したやうな形で中天に向つて延びて行く。丁度緑の焔をあげて燃ゆる小蝋燭を点しつらねたやうにも見える。 紫木蓮は若葉の賑かなイルミネーションの中から派手な花を咲かせる。濃い暗い稍(やや)冷たい紫の莟(つぼみ)が破れ開いて、中からほんのり暖かい薄紫の陽炎(かげろう)が燃え出る。さうして花の散り終るまでにはもう大きな葉が一杯に密集してしまふ。 桜でも染井吉野のやうに花が咲いてしまつてから葉の出るやうな種類が開花の魁(さきがけ)をして、牡丹桜のやうな葉と一緒に花をもつやうなのが、少しおくれて咲くところを見ると、これには何か共通な植物生理的な理由があるらしい。 人間でもなんだか、これに似た二種類があるやうな気がするが、何が「花」で何が「葉」だかが自分にはまだはつきり分らない。 底:「花の名随筆4

  • 喫煙四十年◀えあ草紙

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    喫煙四十年◀えあ草紙
    Nean
    Nean 2013/11/30
    寺田寅彦。
  • 寺田寅彦 流言蜚語

    長い管の中へ、水素と酸素とを適当な割合に混合したものを入れておく、そうしてその管の一端に近いところで、小さな電気の火花を瓦斯(ガス)の中で飛ばせる、するとその火花のところで始まった燃焼が、次へ次へと伝播(でんぱ)して行く、伝播の速度が急激に増加し、遂にいわゆる爆発の波となって、驚くべき速度で進行して行く。これはよく知られた事である。 ところが水素の混合の割合があまり少な過ぎるか、あるいは多過ぎると、たとえ火花を飛ばせても燃焼が起らない。尤も火花のすぐそばでは、火花のために化学作用が起るが、そういう作用が、四方へ伝播しないで、そこ限りですんでしまう。 流言蜚語(ひご)の伝播の状況には、前記の燃焼の伝播の状況と、形式の上から見て幾分か類似した点がある。 最初の火花に相当する流言の「源」がなければ、流言蜚語は成立しない事は勿論であるが、もしもそれを次へ次へと受け次ぎ取り次ぐべき媒質が存在しなけれ

    Nean
    Nean 2013/07/28
  • 寺田寅彦 相撲

  • 図書カード�◀えあ草紙

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    図書カード�◀えあ草紙
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    Nean 2011/06/17
    図書カードページからブックマークレットで「えあ草紙」に入れると、タイトルが……。
  • 寺田寅彦 ピタゴラスと豆

    幾何学を教わった人は誰でもピタゴラスの定理というものの名前ぐらいは覚えているであろう。直角三角形の一番長い辺の上に乗っけた枡形(ますがた)の面積が他の二つの辺の上に作った二つの枡形の面積の和に等しいというのである。オルダス・ハクスレーの短篇『若きアルキメデス』には百姓の子のギドーが木片の燃えさしで鋪道(ほどう)の石の上に図形を描いてこの定理の証明をやっている場面が出て来るのである。また相対性原理を設立したアインシュタインが子供のときに独りでこの定理を見付けたとかいう話が伝えられている。この同じピタゴラスがまた楽音の協和(ハーモニー)と整数の比との関係の発見者であり、宇宙の調和の唱道者であったことはよく知られているようであるが、この同じピタゴラスが豆のために命を失ったという話がディオゲネス・ライルチオスの『哲学者列伝』の中に伝えられている。 このえらい哲学者が日常堅く守っていた色々の戒律の中

  • 寺田寅彦 塵埃と光

    昔ギリシアの哲学者ルクレチウスは窓からさしこむ日光の中に踊る塵埃(じんあい)を見て、分子説の元祖になったと伝えられている。このような微塵(みじん)は通例有機質の繊維や鉱物質の土砂の破片から成り立っている。比重は無論空気に比べて著しく大きいが、その体積に対して面積が割合に大きいために、空気の摩擦の力が重力の大部分を消却し、その上到るところに渦のような気流があるために永く空中に浮游しうるのである。その外に煙突の煙からは煤(すす)に混じて金属の微粒も出る、火山の噴出物もまた色々の塵(ちり)を供給する。その上に地球以外から飛来する隕石(いんせき)の粉のようなものが、いわゆる宇宙塵(コスミックダスト)として浮游(ふゆう)している。 このような塵に太陽から来る光波が当れば、波のエネルギーの一部は直線的の進行を遮られて、横の方に散らされる。丁度池の面に起った波の環が杭(くい)のようなものにあたったとき、

  • 寺田寅彦 浅間山麓より

  • 寺田寅彦 ラジオ・モンタージュ

    Nean
    Nean 2010/06/28
    寺田寅彦先生のメディアへの直観はこれにかぎらず、すごいのが多いと思う。