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ブックマーク / wono.hatenadiary.org (8)

  • 2007-03-10

    テクノ、トランス、ジャングル、ガレージでは、物語を語ることなどよりも、気持ちのいい瞬間を創造することこそが全てなのである J. Gilbert ポピュラー音楽をつくる ―ミュージシャン・創造性・制度 ジェイソン・トインビー, 安田昌弘(訳), みすず書房, 2004 昼間は肉体労働、夜はバンド演奏というセミプロのミュージシャン活動を40代まで続けた著者が、一念発起して研究者に転向した時の博士論文が、書の原型とのこと。ポピュラー音楽およびミュージシャンの存在について、社会学、経済学音楽学、美学、文学、現代思想…と膨大な文献を用いて分析論考。その学際的な振り幅の広さと、インタビューや雑誌記事まで使って描写する音楽現場の具体例とのバランスが絶妙。中でもミュージシャンとそれをい物にするレーベルや企業という搾取構造について語る部分の舌鋒の鋭さに、下積み積年の恨みを読み取るのは深読みか? 「テク

    2007-03-10
  • 2007-01-18

    『狂った一頁』(衣笠貞之助監督・1926年日映画)を、折にふれて観ている。 『アンダルシアの犬』『カリガリ博士』『人でなしの女』といった20世紀初頭ヨーロッパの実験映画に比較されて語られる事の多い「日初のアバンギャルド映画」。よく名ざされるわりにはメジャーなDVD化もされておらず、観たことのある人も意外に少ない、これは「幻の無声映画」だ。 実はこの4月に出演するフランスのフェスティバルで、この映画を上映しながらライヴ演奏するという企画があるため、早速ネットで探しに探してブートDVDを入手してみたのだ。おそらくはビデオからの複写と思われ、画質はずいぶん荒いが、ナニ全体の進行とグルーヴがわかれば良いのさ。 全編、精神病院を舞台に幻想と現実が交錯する展開で、どことなく松俊夫『ドグラ・マグラ』を思い出させる昭和レトロな雰囲気。光と影の強烈なコントラストはドイツ表現主義ふう。劇中で踊られる狂人

    2007-01-18
  • 2007-01-16

    イリノイ自警協会によると、病的で、神経を苛立たせ、 性的欲求を高揚するジャズ・オーケストラの音楽ゆえに、 何百という少女たちに道徳的な危機が訪れているという。[略] 大都会のみならず小さな街でも、貧乏な家庭でも、 裕福な家庭でも、少女たちは、最近のダンスの伴奏をつとめる この奇怪で、陰険で、神経症的な音楽の犠牲になっている ー 1922年、ニューヨーク・アメリカン紙の記事より 「アメリカ音楽」の誕生 社会・文化変容の中で 奥田恵二, 河出書房, 2005年 大衆音楽や芸術音楽といったジャンルを横断し、建国から現代に至るアメリカ音楽歴史を総括する骨太な一冊。 著者の専門がクラシックのせいか、ロック以降のポップ音楽、とりわけ現代のダンスミュージックについてはさほど言及されていない。しかし実際のところポップスとしてのアメリカ音楽については、既に多くの文献がある。それよりもここでは、建国前後から

    2007-01-16
  • 2007-01-14

    前歯に怪我をした息子を連れてと近所の歯科医へ。 怪我は大した事なかったので、ついでに歯列矯正の話をうかがったところ、これがものすごーく面白い…というよりも、そうだったのか!と驚愕の実話。日頃から歯並びの悪さをコンプレックスに感じていた当方、幼い頃にこの話を聞いてさえいれば…と憤りすら感じてしまいました。興奮の勢いでここにその内容を書きまくったのですが、保存ボタンを押さないまま不用意にウィンドウを閉じてしまい、なんと全て消滅してしまった… …あまりにめんどくさいので、もう一度書く気にはならないんだけど(気が向いたらあらためて更新しますが)結論としては 1 べ物はよく噛んでべること 2 口は常に閉じていること 3 顔にまつわる癖(指しゃぶり、頬づえ、枕に顎を乗せての読書 etc... )を止めること この3点が、将来の歯並びを左右する重要なポイントだそうです。なぜだかわかります? ヒ

    2007-01-14
  • 2006-12-27

    原宏之『バブル文化論』(慶應義塾大学出版会) 昨日のレビューに書いた「蕎麦をすすりながら必死でゴージャスなアメリカン・スタンダードナンバーを練習する進駐軍クラブのバンドマン」のように、追いつけ追い越せアメリカ!とがんばり続け、日はついに高度成長をとげた。 そして1980年代半ば、気がついたら世界は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」。日は理想だったはずのアメリカをとうに追い抜いてしまっていた。ここから、消えたゴールを追い求める「差異化のゲーム」「流行の先端への逃走ゲーム」「トレンディの追求」が加速していった… 書は「バブル文化」をこのように位置づけ、混沌と享楽の80年代を文化史的に検証していく。 だが当方は、なんというかその、ページをめくるたびに、酸味に満ちた自虐的な笑いがこみあげてくるのをおさえる事ができなかった。なにせ80年代と言えば当方にとっては、10代半ばから20代半ばの人格形成

    2006-12-27
  • 2006-09-23

    安田寿之プロデュース オリジナル・コンピレーション・アルバム 『MONOPHONIC-ENSEMBLE-』 日発売です。 参加アーティスト:Towa Tei、トウヤマタケオ、The Firefly Clan、Mr. Velocity(前田和彦+安田寿之)、Morgan Fisher、内橋和久、Pecombo、メヲコラソン、snoweffect、TOSHIYUKI YASUDA、ヲノサトル、Si Begg、山崎明、トベタバジュン、-MONOPHONIC-ENSEMBLE-(全参加アーティストによる架空ユニット) ⇒詳しくはこちら ボサノバから音響まで実に脈絡のない、しかしどれも一筋の通ったトラックの数々が、ただ「モノラルである」という一点のみを旗印に小異を捨てて大同団結した作は、サラウンドだハイビットだ次世代ナントカだと音質追求のみに血道をあげるネオ・オーディオ貴族趣味からも、音なんぞ

    2006-09-23
    Nean
    Nean 2006/09/27
  • 2006-08-24

    ネットで情報収集とトライの日々が続く。 まず、システムが手持ちのMIDIインタフェイスを認識しないもんで、メーカのサイトからそれらしきドライバをダウンロードしてみるが、全然ダメ。ずいぶん古い機材だから、ドライバが対応してなくてもしょうがないけど。物理的には何も問題ないのに、コンピュータ側のバージョンアップのせいで使えなくなるのは納得がいかないなあ。しかし背に腹は変えられず。いずれ何か新品を買うしかないだろう。 次は最重要アプリである音楽ソフトの「Digital Performer」。これが旧バージョンなので(旧バージョンで特に不都合はないのだが…)起動こそするものの画面のどこかを1クリックした瞬間すぐにハングアップして勝手に終了してしまう。おいおいおい! やむをえず最新版にバージョンアップせざるをえない。販売元の指示に従い、バージョンアップ依頼書を郵送(今どきオンラインで発注できないのは何

    2006-08-24
    Nean
    Nean 2006/08/29
  • 2005-08-01

    複数の引っ越し業者さんを呼び寄せて、見積もりを依頼する日。結果から言うと、やはり話題の「プロレス運輸」が、ダントツに盛り上がった。 まず見積もり担当者が、入ってくるなり「これサービスです。試合会場でしか売ってないんですよ!」とくれた缶ドリンクが『闘魂緑茶』ってとこからして、普通じゃない。 担当者は部屋の様子を「ふんふん」と眺め、「ここからここまでを20箱に収められたら勝ちですね!」って、勝ち負けか? 引っ越しって… 「大丈夫です。お部屋が狭いからずいぶん荷物が多いように見えますけど、体育館に並べたらこんなのほんの少しですから」って、なんで体育館に並べなきゃならないのか。っていうか広さを表現するのに「体育館」って、あまり日常生活で使わないんだけど。 「とにかく、うちの引っ越しはハンパじゃないですから」え?ハンパじゃない、とおっしゃいますと…?「正直、わかんないんですよねー」わ、わかんないとお

    2005-08-01
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