テクノ、トランス、ジャングル、ガレージでは、物語を語ることなどよりも、気持ちのいい瞬間を創造することこそが全てなのである J. Gilbert ポピュラー音楽をつくる ―ミュージシャン・創造性・制度 ジェイソン・トインビー, 安田昌弘(訳), みすず書房, 2004 昼間は肉体労働、夜はバンド演奏というセミプロのミュージシャン活動を40代まで続けた著者が、一念発起して研究者に転向した時の博士論文が、本書の原型とのこと。ポピュラー音楽およびミュージシャンの存在について、社会学、経済学、音楽学、美学、文学、現代思想…と膨大な文献を用いて分析論考。その学際的な振り幅の広さと、インタビューや雑誌記事まで使って描写する音楽現場の具体例とのバランスが絶妙。中でもミュージシャンとそれを食い物にするレーベルや企業という搾取構造について語る部分の舌鋒の鋭さに、下積み積年の恨みを読み取るのは深読みか? 「テク
![2007-03-10](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)