さて、前回までは主に古代~東南アジアで出来た初期の王朝についてみていきました。今回は、11世紀から。すなわち、この頃より、東南アジアの全域で王朝が建国されていきます。まずは、概論。 ヴェトナム地域では、李朝(1009~1225年)が成立。この李朝は、国号を「大越」と称します。しかし、この李朝は伝統的なヴェトナムの豪族の勢いが強かったこと、それから農民に多大なる税をかけたうえ自然災害も発生。さらに宮廷内部の争いも起き、混乱の中、外戚の陳(チャン)一族によって廃されます。 そして、成立した陳朝(1225~1400年)。こちらは、中央集権化を進めていきます。そして、中国にならい行政制度や完了任用制度である科挙を整えていきます。また、3度にはわたりモンゴル人が中国にたてた元(1271~1368年)の侵攻を受けますが、これを撃退。 ところが、陳朝も大きく力を失います。そして、やはり農民に多大なる税負