ある日、一人でマックに入り食事をしていると、近くの席で高校生のカップルらしき男女が楽しそうに話しているのが見えた。 ああ、これが世に言う制服デートというやつか、なんと羨ましい光景なんだろう。 一方自分はどうか。 三十路を超えそれなりの収入は得られる立場になったが、如何せん女性にはもてない。 なんとか紹介でお付き合いすることになった女性はいるものの、食事にマックに行こうものなら絶対不機嫌になるであろう。 出掛けるたびに車を出し、食事代を払い、気を遣い、プレゼントを送りやっとこさ続いている付き合いにどんな意味があるのか。 そこには打算と世間体しかない。 だが、自分でもそのぐらいしなければ女性と付き合えない、容姿のマイナスを経済力で補ってるということは重々理解している。 なのでそのことを別に態度に出したりはしない。 いい年した男が結婚していないということは会社内、近所、親族から奇異の目で見られる