『現代経済学』は、副題に「ゲーム理論・行動経済学・制度論」とあるように、広範な領域をカバーした一冊だ。多様化した経済学を捉え、その先を模索した本書は、発売即重版となり、話題を呼んでいる。本書の狙いなどについて、著者の瀧澤弘和さんにお話をうかがった。 ――本書執筆の動機を教えてください。 瀧澤:多くの大学生は、最初からミクロ・マクロの経済学を教わり、そこで難しく感じて脱落していく人もいっぱいいます。そして、経済学ってそういうものだと思って卒業していきます。でも、それではちょっともったいない。現代の経済学は、心理学など色々な分野ともつながるとっかかりがあります。そういった広がりや全体像を見せたいと考えていました。 近年、開発経済学や経済史などで、話題を呼ぶような本の邦訳が続々と出ていますね。大学で社会人向けに、それらの研究の意義を何回かのシリーズでレクチャーをする機会がありました。講義をするな
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