近代椅子デザインの源流 一脚の椅子は、デザイナーの発想から突如誕生するものではなく、それまでに作られ、使われていた椅子から何らかの影響を受けています。その影響が外観に表われることはもちろんのこと、その椅子に用いられた素材や技術、コンセプトとして内在することもあります。 椅子のデザイン史は、それまでの椅子を踏襲しながら新たなデザインを構築する「リ・デザインの歴史」であり、現在名作と評されている椅子群のルーツを辿っていくと、その多くが近代以前の椅子に行きつきます。15世紀後半〜17世紀にかけて中国で製作された明式家具の《圏椅》、17世紀後半より英国で製作され始めたウィンザーチェアの《コムバック》等、18〜19世紀に米国でシェーカー教徒が製作したシェーカーチェアの《ストレートチェア》。近代椅子デザインの展開の源流にあたるこれらの椅子から、色濃く影響を受けたハンス・ウェグナー (1914-2007
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