筋肉などが骨に変わる希少難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の患者の皮膚からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り、骨に変わっていく病気の特徴を再現できたと、京都大の研究チームが25日、発表した。 国際難病専門誌の電子版に掲載された。 FOPは遺伝子変異が原因で、筋肉やじん帯などの軟らかい組織が徐々に骨に変わる。歩行困難になり、激しい痛みも伴う。200万人に1人が発症し、国内に50~70人の患者がいる。 患者から骨になった組織を採取すると症状が悪化するため、病気の特徴を再現する研究が進まなかった。 京大iPS細胞研究所の戸口田淳也教授らが、患者5人から皮膚を採取し、iPS細胞を作製。骨への変化を促す試薬を加えると、健康な人のiPS細胞に試薬を加えた場合より多くの骨ができた。