コントロールを失った飛行機は、右旋回や左旋回を繰り返しながら不安定な飛行を続けていた。それでも機内には、懸命な操縦を続ける機長や副操縦士たちがいた。 緊張の続く現場の会話の中で、やがて機長は誰にいうともなくつぶやく。 「これはだめかも分からんね」 1985年8月12日、日本航空123便は御巣鷹の尾根に墜落した。今年はそれからちょうど20年目にあたる。墜落による犠牲者は520人に上り、日本航空史上では最悪の事故だと言われている。 年月が過ぎたとはいえ、いまWeb上で検索すれば事故の情報をいくらでも収集できる。ネット上では、当時の事件を報じる新聞画像、墜落現場の写真などが見つかる。たった4人の生存者のうちの1人による証言なども読むことができる。 そんな中に、操縦席の会話を記録したとされるボイスレコーダーの音声を公開しているサイトがある。異常発生から墜落まで、約30分の音声を短くまとめて再生した
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