2013-07-16 人工的に内耳の感覚上皮を作ったよって論文がNatureに出た 科学 聴覚は生物にとって重要な感覚の一つです。聴覚器がどういう構造をしているかは良く分かっていますが、受精卵から聴覚器が作られる過程で起こる分子メカニズムはまだ良く分かっていません。最新の研究では、幹細胞の一種であるES細胞を三次元的に培養することで、内耳感覚上皮によく似た組織を作成することに成功しました。 Generation of inner ear sensory epithelia from pluripotent stem cells in 3D culture (Nature, 2013) 耳の構造耳は鼓膜の外側である外耳と、内側である内耳に大きく分けられます。音波は鼓膜を通じて内耳を満たしているリンパ液の波となって変換されます。この波が内耳感覚上皮の細胞を介して脳に音の情報を伝達するのです。