登山をするうえで、以前から不安に思っていたことがある。それは「もし登山中に事故があったらどうしよう」という不安だ。 ファーストエイドキットは持っているし、ザックリとした知識はある。それでも、「いざ事故の現場に遭遇したら何かできるか」と聞かれると、首をかしげてしまう。 そんな状態を脱するべく、スリップストリームの主催する野外救命救急講習(Wilderness First Aid、以下WFA)の「基本の50時間コース」を受けてきた。 都市救急と野外救急の違い 救命救急の講習はよく開催されていて、1-2日で気軽に参加できる(僕も何度か受講している)。だけど、都市部と野外では前提とされている状況が決定的に違う。 都市部(田舎も含めた生活圏)での救急 ・どこでも通信でき、救助要請をすることができる ・1時間以内に医療機関に引き渡せる ・水や必要物資がすぐに手に入る 野外(例えば登山道)での救急 ・救