EMボカシネットワーク大阪代表・岸隆美さん(69) 「今日はシジミ、いないかな? 水際にコロコロと転がっているのが見えることがあるんですよ」。JR塚本駅から南に位置する河口近くの川岸でほほえむ。 水面が太陽の光にキラキラと輝いて波打ち、砂地を洗う。岸辺の青々と茂った草場では、時折、風が吹き抜け、日光浴をする市民の姿もあり、ちょっとしたリゾートのよう。「都会のオアシス」が広がっている。 岸さんが運営する市民団体などでは、9年前から大阪湾再生市民プロジェクト「淀川で『しじみ』獲り」を開催。大人から子供まで参加できる初夏の恒例イベントだという。 淀川の海水と淡水が混じり合う汽水域で収穫されるシジミは、べっ甲色に輝くことから「ベッコウシジミ」の通称で親しまれている。深いうまみと、身が詰まっているのが特徴で、高級食材の天然シジミだ。 「バケツにどっさりとれることもあるんです。まさしくきれいな水の川の