「お料理上手なんですね」、部下の言葉に表情がこわばる 昼の12時、デスクで手作りのお弁当を広げる。「愛妻弁当ですか?」との後輩の問いかけに、いや自分で作ったんだよ、と返すと、たいてい驚かれる。 「彩りも、おかずのバランスもばっちりじゃないですか! 宮田さん、お料理上手なんですね~!」 そんな言葉に対して、返す笑顔がぎこちなくなってはいないだろうかと、時々不安になる――。 大手IT関連会社の企画部門に勤務する宮田修一さん(46歳・仮名)の妻は、13年前、膠原病を発症した。上の娘が4歳、下の娘が1歳だった。 「出産前は、妻は商社の総合職としてバリバリ働くキャリアウーマンでした。出張で国内外を飛び回っていて、体力は私よりもあった方だと思います。しかし、2人目の子どもの育休明け直前のある朝、急にベッドから起き上がれなくなってしまったんです。突然のことでした」 膠原病は、自己免疫疾患により全身の臓器
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