工藤会本部事務所が解体され更地となった「希望のまち」建設予定地(上、2020年撮影)と、地域の人が立ち寄れるよう建てたプレハブ(下、いずれも認定NPO法人抱樸提供) かつて暴力団が拠点としていた地域に、ホームレス支援など福祉と共生の拠点となる複合施設をつくる「希望のまちプロジェクト」が北九州市で進んでいる。単身世帯が増える中、地域の人たちが大きな家族のように助け合って生きる構想で、北九州をモデルに全国に広めることを目指す。プロジェクトでは建設費の一部、3億円を集めようと、ふるさと納税などを通じた寄付を呼びかけている。 (神谷円香) 希望のまちプロジェクト 2020年4月、特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所跡地を抱樸が民間企業から買い受け、抱樸(ほうぼく)や北九州市社会福祉協議会などで構成するプロジェクトが本格始動。土地の購入資金1億3000万円を寄付などで集め、22年3月に正式に取得した