救急車や消防車の開発を手がけるベルリング(東京)は、色覚障害がある人でも見やすいように青を基調とした救急車を開発し、7日、東京都内で報道陣に公開した。 白地に赤いラインが入った従来の救急車は、赤が見えにくい人には通常のワゴン車と見分けが難しい。見慣れない配色で目立たせ、道を譲ってもらいやすくする狙いもある。ただ、救急車の車体は法令で白と決まっており、まずは啓発イベントでの活用や、緊急性の低い患者移送を担う民間救急での導入を目指す。 車体は現代アーティストの山口歴さんが、空や海をイメージしてデザイン。青をベースに白や水色の模様を描いている。 総務省消防庁によると、救急車が通報を受けてから現場到着までの平均時間は9・4分で、20年前より3分以上延びた。一般の車の防音性能が向上してサイレンが聞こえにくくなったのが一因とされ、同社は目立ちやすい車両の開発を進めていた。