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橘玲に関するPEH01404のブックマーク (10)

  • 「わたしは幸福」というひとは「幸福」なのか? 週刊プレイボーイ連載(418) – 橘玲 公式BLOG

    大統領選に向けてアメリカでは保守派(共和党支持)とリベラル(民主党支持)が憎み合っていますが、反トランプリベラルにとって「不都合な事実」は、さまざまな調査で保守派の方がリベラルより一貫して幸福度が高いことです。 これについてはさまざまな理由が考えられますが、巷間に広まっているのが、「保守派の方が家族を大切にし、コミュニティ(教会など地域共同体)とのつながりが強いからだ」との説明です。それに対してニューヨークやサンフランシスコのような都会に住むリベラルは孤独で、高給かもしれないけれど長時間のストレスフルな仕事で疲弊し、うつが疫病のように蔓延しているとされます。 徹底的に社会的な動物であるヒトにとって、幸福感は愛情や友情のような人間関係からしか得られません。そう考えれば、「古きよきアメリカ」を体現する古風な生き方にこそ幸福な人生があるとの主張はものすごく説得力があります。だとすれば、幸せにな

  • 第71回 「内部留保で賃上げ」は誤り(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    企業の労働分配率が43.5%に低下し、1971年以来46年ぶりの低水準になったという。その一方で内部留保は増えつづけ、2016年末で375兆円と過去最高を更新した。これを見て、「企業は内部留保を取り崩して賃上げすべきだ」と怒るひとがいまだにいる。 紙の読者には釈迦に説法だろうが、この理屈はものすごくおかしい。 株式会社は1年間の企業活動を決算し、利益に対して税金を払って、残った純利益を株主に分配する。このやり方には2つあって、ひとつは現金を配当することで、もうひとつは「株主資」に組み込むことだ。 こうして会社内に留められた純利益が「内部留保」だが、それは来株主のものだ。しかし日の経営者のなかには、純利益の半分を株主に配当すれば、残りの半分は会社にもの、すなわち「自分のもの」と思っているひとがものすごく多い。 株式会社の原則からいえば、純利益は全額、(会社の所有者である)株主に配

    第71回 「内部留保で賃上げ」は誤り(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
  • リベラルが“保守反動”になった理由 週刊プレイボーイ連載(112) – 橘玲 公式BLOG

    社民党の福島瑞穂氏は、反原発の旗を掲げて参議院議員となった元俳優の山太郎氏と会談し、「リベラル勢力結集の要となりたい」と述べました。このとき社民党の所属議員は衆院で2名、参院で3名で、山氏が「結集」してもそれが4名になるだけです。それに対して議員定数は、衆院が480名、参院が242名です。 この会談のあとに福島氏は選挙の責任をとって党首を辞任しましたが、目標と現実のすさまじいギャップを考えれば10年間よく重責に耐えたともいえます。 ところで、リベラル勢力はなぜ日政治からいなくなってしまったのでしょうか。 リベラルはリベラリズム(自由主義)の略で、その根底にあるのは自由や平等、人権などの近代的な価値に基づいてよりよい社会をつくっていこうとする理想主義です。 リベラルが退潮したいちばんの理由は、その思想が陳腐化したからではなく、理想の多くが実現してしまったからです。「いまの日には真の

    リベラルが“保守反動”になった理由 週刊プレイボーイ連載(112) – 橘玲 公式BLOG
  • アンチ・グローバリズムも“グローバル化”している – 橘玲 公式BLOG

    藤原章生氏の『資主義の「終わりの始まり」』を興味深く読んだので、忘れないうちに感想を書いておきたい。 著者の藤原氏は毎日新聞記者で、ローマ支局長のときにギリシアの混乱を取材した『ギリシャ危機の真実』という優れた現場報告を書いている。書はその混乱を経て、イタリアやギリシアなど“南のヨーロッパ”で「資主義はもう終わりだ」という思想が生まれつつあることを取材したものだ。 物語は、2012年1月に交通事故で急逝したギリシアを代表する映画監督、テオ・アンゲロプロスが遺した謎めいた言葉から始まる。 「いまは未来が見えない。そして誰もが大きな待合室でチェスをしながら、扉が開くのを待っている。中には扉を壊そうとする者もあるがすぐには開かない――。ここ地中海圏が、扉を最初に押し開こうとするだろう」 アンゲロプロスが死んで、この“予言”の真意を直接訊くことはできなくなってしまった。そこで著者は、イタリア

    アンチ・グローバリズムも“グローバル化”している – 橘玲 公式BLOG
  • 【書評】石川幹人『生きづらさはどこから来るか』 – 橘玲 公式BLOG

    前回のエントリーで行動遺伝学を紹介したが、ちくまプリマー新書の一冊として刊行された『生きづらさはどこから来るか』は、進化心理学や行動遺伝学を中高生でもわかるように説明したとてもいいだ。 著者の石川幹人氏は情報工学の専門家で、超心理学の研究でも知られているが、近年は進化論に基づいた新しい心理学の入門書を積極的に執筆している。そのなかでもこのは、「なぜ生きることはこんなにつらいのか?」という問いに対して、科学的に正確に、かつ誠実にこたえようとしている。 進化と遺伝についての説明をした後、石川氏は、世界が残酷で理不尽である理由を述べる。“残酷”というのは、遺伝の影響は私たちが思っているよりも大きく、神経症や精神疾患を含む性格の半分は遺伝で、能力にいたっては8割ちかくが遺伝によって決まってしまう、ということだ。“理不尽”というのは、高度に文明化した社会では特定の能力を持つひとだけが優遇されると

    【書評】石川幹人『生きづらさはどこから来るか』 – 橘玲 公式BLOG
    PEH01404
    PEH01404 2012/11/16
    興味深い。
  • 同和地区を掲載することは「絶対に」許されないのか? | 橘玲 公式サイト

    「ハシシタ 奴の性」について、『週刊朝日』に編集長の「おわび」が掲載された。今後は第三者機関が記事掲載の経緯を検証し、結果を公表するという。結論が出るまでにはかなり時間がかかるだろうが、今後の議論の参考に事実関係を整理しておきたい。 最初に、以下のことを断わっておく。 「ハシシタ 奴の性」は、出自や血脈(ルーツ)を暴くことで橋下市長を政治的に葬り去ることを目的としている。だからこれは、ノンフィクションというよりもプロパガンダ(政治的文書)だ。 記事のこうした性格を考えれば、橋下市長が、記者会見での回答拒否を含むあらゆる手段を行使して『週刊朝日』に謝罪と連載中止を求めるのは当然だ。一連の行為が正当かどうかは、今後、有権者が判断すればいいことだ。 著者である佐野眞一氏の、「両親や、橋下家のルーツについて、できるだけ詳しく調べあげ」るという手法に反発したひとは多いだろう。私もこうした手法には

  • 週刊朝日は謝罪すべきではなかったし、連載を続けるべきだった | 橘玲 公式サイト

    出版の世界の片隅にいる者として、ノンフィクション作家・佐野眞一氏が『週刊朝日』に書いた「ハシシタ 奴の性」と、その後の出版社の対応について思うことを述べておきたい。 いまから20年ちかく前のことだが、私はその頃小さな出版社に勤めていて、屠場労組の主催する糾弾の場に出たことがある。当時の糾弾というのは、十数社の新聞社・出版社の幹部や編集責任者が一堂に集められ、100人あまりの組合員の前で差別表現を謝罪するというものだった。 典型的な差別表現は「士農工商」「屠殺」「屠所に引かれる羊のように」で、こうした言葉を注釈なしに使った出版社は「差別に対する意識が足りない」として謝罪を迫られた。このとき会場を埋め尽くした組合員から、「お前は踏まれた者の痛みを知っているのか!」などと怒号を浴びるのが“糾弾”の由来だ(もっともこうした糾弾は70年代がもっとも激しく、私が参加したときはかなり形骸化していた)。

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  • 「教育問題」に関するあれこれ – 橘玲 公式BLOG

    例によって、橋下大阪市長の「教育改革」構想について議論百出している。私は地雷原には近づかないことにしているし、それ以前に、小学生を留年させるとか、卒業式で起立させるとかの論争が、(どうでもいいとはいわないけれど)「教育問題」の質だとはとうてい思えない。 そこで私見として、日の公教育に関する雑感をつづってみる。 学校制度というのは、いうまでもなく、軍隊(常備軍)や監獄などとともに近代の発明だ。その目的は、子どものときから規律を植えつけることで、これまで好き勝手に暮らしていたひとびとを正しい工場労働者(や兵隊)に訓育することにある。 日を含む先進諸国で教育の崩壊が起こるのは、ポスト産業社会では、子どもたちが工場労働者向けの教育システムに意味を見出せないからだ。 私たちの社会は、子どもたちに対して、「自分の思うように自由に生きるのが正しい」「権威におもねることなく自らの意思を貫け」という強

    「教育問題」に関するあれこれ – 橘玲 公式BLOG
  • “劣等人種”と“劣等産業” 週刊プレイボーイ連載(26) – 橘玲 公式BLOG

    TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についての論戦がヒートアップしています。協定の内容や各分野での利害得失などさまざまな論点があるでしょうが、それを脇に置いておけば、あらゆる国がすべての関税を一斉に撤廃するのがもっとも理想的であることは明らかです。 なぜ「明らか」なのかは、アダム・スミス以来の近代経済学が200年余の歳月をかけて築いた膨大な知の遺産が証明しているわけですが、ここではもっと簡単に説明してみましょう。 関税をかけることが常に有利であれば、(たとえば)静岡県は、県内のみかん業者を保護するために和歌山県産のみかんに高率の関税を課すべきです。でも真剣にこんな主張をするひとがいたとしたら、あなたはきっと、いちど病院で診てもらったほうがいいと思うでしょう。 日でも江戸時代までは関所で商品の流通を管理していましたが、いまでは県境での〝関税〟を撤廃して国内市場を完全自由化しています。それな

    “劣等人種”と“劣等産業” 週刊プレイボーイ連載(26) – 橘玲 公式BLOG
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