東日本大震災の影響で需給が逼迫(ひっぱく)したガソリン、灯油など燃料不足が解消に向かいつつある。被災した東京湾岸の複数の製油所が操業を再開し、被害がなかった西日本地域の製油所は東北・関東向けにフル生産を続けている。石油連盟によれば燃料不足は関東地方では今週中にほぼ解消し、東北地方も営業再開できたスタンドでの不足は今月中に解消する見通しだ。しかし営業再開できていないスタンドも多く、被災地に十分に行き渡るにはまだ時間がかかりそうだ。【米川直己、浜中慎哉、増田博樹】 JX日鉱日石エネルギーは、被災した根岸製油所(横浜市、精製能力日量27万バレル)の操業を21日に再開。水島製油所(岡山県)と大分製油所(大分市)と合わせ、震災前に比べ日量5万バレル増産している。鉄道輸送に加え、被災で90台にまで減ったタンクローリーを今後150台に増やし、陸上輸送態勢も強化を図る計画だ。 コスモ石油も四日市製油所(三