沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設を巡り、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」は17日の会合で、県の審査申し出を却下すると決めた。辺野古沿岸部での移設工事を可能にした国の裁決は、審査対象である「国の関与」に該当しないと判断した。裁決の取り消し勧告を求めていた県は、不服として福岡高裁那覇支部に訴訟を起こす方針だ。 県は昨年8月、辺野古沿岸部の埋め立て承認を撤回した。移設工事を担う防衛省の沖縄防衛局は同10月、対抗措置として、行政不服審査法に基づき審査を請求。石井啓一国土交通相が4月の裁決で、県による撤回を取り消した。