夏に向けて厳しい電力需給が見込まれる中、JR東日本は、電車が減速する際に得られる「回生電力」を蓄電して利用したり、太陽光発電を活用したりするなど本格的な省エネに乗り出す。 ICT(情報通信技術)も駆使し、環境に優しいとされる鉄道の本領を発揮したい考えだ。 電車のモーターは、運転士がブレーキをかけると電気の供給が止まるが、車輪の動きに合わせて回転している。この回転を利用して発電するのが「回生電力」だ。ブレーキとともに自動的に発電し、架線を通じて近くを走る別の電車に供給する。国鉄時代から、山手線など運行本数が多い路線では使われており、現在約88%の電車に設備がある。 ただ、別の電車が同じ変電所の区間を走行している時しか利用できず、本数が少ない山間部などの路線では使えなかった。 そこで、回生電力を蓄電し、別の電車が同じ変電所区間内を通った時や発電した電車自身が、再び加速する際に使うという。 同社