世界一の高齢社会ニッポン 日中や深夜にテレビをつけると、高齢者向けの健康情報番組が氾濫し、「飲んではいけない薬」「やってはいけない手術」といった医療特集記事が週刊誌の誌面をにぎわせている。毎週のように特集が組まれているところをみると、そうした週刊誌の売れ行きは好調なのだろう。いかにも世界一の高齢社会ニッポンを象徴するような光景である。 しかし、医療技術がいくら進歩し、健康寿命がどれほど延びたとしても、人はいずれ老い、死に至る。革新的なバイオテクノロジー技術によって「不老不死」「不老長寿」がいずれは実現可能だと喧伝する向きもあるが、幻想だろう。高齢者の「長生き欲望」を過剰にあおっている意味では有害ですらある。
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