奈良労働局前の道路でしばしば、車が渋滞する。大半がハローワーク奈良を訪ねる人たちで、1階フロアは時間帯によっては混雑が激しい。雇用保険の受給申請のため、順番を待つ人たちであふれている。 雇用保険の受給資格決定件数は、このハローワーク奈良でも今年3月まで6カ月間、連続して増加している。3月は863件で前年同月より、なんと50.3%も急増した。求人企業の検索用パソコンもほぼ満杯。雇用状況の悪化は、統計数字ばかりでなく、ハローワークを訪れる人々の姿に現れている。 雇用状況を示す有効求人倍率も、本県は0.52倍で1年前に比べ0.22ポイントも低下を見せた。ところが、企業誘致に熱心な滋賀県は0.45倍とさらに深刻、今回の世界不況で自動車・電気など輸出産業が大きな痛手を被った。事業所の少ない本県は鍋底をはう横ばい傾向だが、滋賀は本県より下に転落する皮肉な結果だ。しかし、本県も内需拡大が進まず閉塞状況に
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