法人実効税率の5%引き下げ方針が決まったことを受け、経済界からは「まずは下がる方向に動いたことは評価できる」(鉄鋼大手)「円高の中、少しでも負担が減るのであればありがたい」(自動車大手)などと、歓迎する声が上がっている。「国内外から投資を呼び込み、雇用を創出するために引き下げは必要」(日本経団連の米倉弘昌会長)と税率引き下げを強く訴えてきた経済界の要請が通り、とりあえず経済界は競争力強化に一歩を踏み出したとの評価だ。 日本経団連は5%の引き下げを強く要求。政府税調で、減税分を租税特別措置の縮減など課税ベースの拡大で埋める案が浮上すると、「5%下げる代わりに5%(課税ベースを)拡大されたら、何をしているのか分からない」(米倉経団連会長)と反対を表明。あくまで実質減税にこだわってきた。ただ一方で、「5%引き下げと実質減税がセットで出てくれば、後は政治が決めてくれたらいい」(経団連幹部)と、一定