「冷戦回顧師」ユーリィ・イズムイコが「死んだこの歳を数える老婆の繰言」をテーマに、なるべく非生産的に冷戦を回顧するブログ。「冷戦」についての文章、お請けします。mixiではCCCP1917で探してください。南オセチアでの紛争は、ひとまず大規模な武力紛争の段階を脱したようだ。 その政治的背景については多くの意見が流れているが、ここではひとまずおくことにして、その戦術的側面について目についた点をいくつか覚え書きとして残しておきたい。 今回の戦闘でロシア軍は、攻撃に先だって大規模な空爆を行い、さらに攻略対象の都市にはほとんど無差別の砲爆撃を加えて制圧してから侵攻するという戦術をとっている(クラスター爆弾も使用されたようだがロシア側は否定している)。 これは明らかに1999年のふたつの戦争、すなわちNATO軍のユーゴスラヴィア空爆と第二次チェチェン戦争からの戦訓であろう。前者は空からの攻撃がいかに