図2 FSVの前後のドアの間の柱。数字は「引っ張り強さ(MPa)/鋼板の厚さ(mm)」。このように厚さの違う鋼板を張り合わせる手法が、常識になりつつある ドイツVolkswagen社の「Beetle」、英British Motor社の「Mini」、イタリアFiat社の「500」…(図1)。1960年代以前、“無骨”だった頃のクルマが好きな人たちに朗報がある。奴らが戻ってくるかもしれない。いや、リバイバルの話ではない。それなら今もあるしね。 マニアの方には申しわけないが、あの無骨なラインは当時のデザイン力が優れていたからでは、決してない。あれしかできなかったのだろう。当時の鋼の品質、プレスの技術では、作れる形に制約があった。特に平らな板から3次元的に突き出させる“絞り”が難しい。できれば絞りでなく曲げで済ませたい。絞るにしても浅めで勘弁してください。 バンパも樹脂では作れない。あの頃、樹脂で