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  • 日本の農業に「規模拡大」なんていらない 根本的にズレている安倍内閣の農政 | JBpress (ジェイビープレス)

    また農政の迷走が始まった。日の農政は“の目行政”(の目のようによく変わる)と揶揄されたものだが、TPP交渉に関連してまたしても定見のない動きをし始めた。それは農業の現状を明確に把握しないままに、方針を打ち出すからだろう。病気の原因を特定せずに治療を行うようなものだ。 ここでは「規模拡大」に焦点を当てる。日農業が再生しない理由は、農水省が愚かで農協が既得権益に固執しているからだけではない。「規模拡大」を叫ぶ財界人やエコノミスト、マスコミにも問題が多い。 なにも目新しいものではない安倍内閣の農政 安倍内閣は、TPPを推進するにあたり農業を成長産業にすべく改革を進めるそうだ。農産物の輸出額を1兆円にするとの目標を掲げている。 ただ、目標が低すぎる。1ドル100円として計算すると、FAO(国際連合糧農業機関)の調べでは、小国のオランダでさえ7兆7000億円もの農産物を輸出している(201

    日本の農業に「規模拡大」なんていらない 根本的にズレている安倍内閣の農政 | JBpress (ジェイビープレス)
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    QTL_chicken 2013/03/12
    まあ、定年帰農が筋の悪い話なのは確かだろうね。60過ぎたら、いつ介護が必要になるか分からないのに、医療機関とのアクセスが悪い田舎住まいは、何かと便利が悪すぎる。
  • 緊縮疲れの欧州、社会の不満が爆発する恐れ

    (2013年3月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) イタリアの総選挙以来、ユーロ圏の危機が戻ってきたのかどうかという議論が金融市場と欧州各国の首都を席巻している。この議論には、1つ、厄介な想定が含まれている。危機が1度は去ったということだ。 ユーロ崩壊の実存的な脅威は消えたかもしれない。だが、この半年間、欧州の政府関係者の間で自画自賛ムードが広まる一方、多くの国では景気が一段と収縮した。失業率は域内全体で軒並み2ケタに上昇し、国債発行残高の水準は過去最高を記録している。 我々はこの世の終わりを避けた。第2次世界大戦以来、最悪の景気後退で済んでいることを喜ぼう――。欧州連合(EU)の指導者たちはこう言っているようだ。 大恐慌時代の米国並みの苦境 ギリシャの統計は信じ難いほどひどいため、何度繰り返してもいいだろう。ギリシャ経済は2008年以降、規模が4分の3に縮小し、労働者の4人に1人以上

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    QTL_chicken 2013/03/11
    「EUの緊縮志向の政策を変えるのはなぜそんなに難しいのかと問われると、仲間のユーロ圏の指導者たちの「乏しい想像力」のせいにした。」 指導者たち、じゃなくてドイツとECB、じゃね?w
  • 近隣窮乏化政策の果てしない愚かさ アベノミクスは本当に近隣窮乏化政策なのか?

    (2013年2月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 近隣窮乏化政策の古典的定義は、1937年に英国の経済学者ジョーン・ロビンソンによって提示された。日やその他の先進国で追求されている今の政策を考えると、これは再考する価値が十分にあるだろう。 どんな国にとっても、輸入に比べて輸出を増やすよう誘導することは、その国の雇用拡大につながるとロビンソンは述べた。当初の雇用増加に加え、新たに雇われた労働者が使うお金から2次的な増加が生まれる。彼女が指摘したように、問題は「その他の条件がすべてが同じ」なら、ある国の輸出増加は他国の輸出減少につながることだ。 良くても「世界全体の雇用水準には何の影響も与えない」し、恐らくは世界全体の雇用を減少させる。 予想される結果に関するロビンソンの説明も思い出す価値がある。「ある国が他国を犠牲にして貿易収支を改善させることに成功するや否や、他国が応酬」し、世界の

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    QTL_chicken 2013/02/12
    「ドイツの指導者たちは躊躇せずに、日本の対策は近隣窮乏化政策の一種だと非難した。だが、果たしてそうだろうか?」 ユーロ安でしこたま儲けたドイツにだけは言われる筋合いは無えよ、と言えばいいだけの話。
  • できる奴は颯爽とコーヒーをのむ

    私は最近まである会社の顧問をしていた。 できると評判の若手営業マンと一緒に、都庁へパスポートの申請に行ったときのことだ。 帰りがけに私「寒いね。温かいコーヒーでものんでから帰ろう」、「顧問。ボクたちが日頃どんな所でコーヒーをのんでいるか、ご存知ですか?」、「喫茶店じゃないの?」、「最近、いいところを見つけたんです」 午後4時。都庁裏のNSビル1階「すき家」、ちょうどお客の少ない時間帯だった。 予想以上にきれいな、広いファミリーレストラン風。テーブルが適度に離れていて、禁煙席が透明ガラスで仕切られているのもいい。 後のコーヒーをのむカップルや、コーヒーだけのビジネスマンもいた。 コーヒーカップを持ってテーブルへ。彼「これは東ティモールのコーヒーと聞いています。営業のボクたちには、コーヒーの香りと苦味が外回りの疲れを癒し、元気をくれるんです。ふだん飲んでいるのはこういうコーヒーですが、お口に

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    QTL_chicken 2013/02/01
    「思ったより酸味がキレイ。深煎りだから苦みが出ているが、その分雑味が抑えられている」 絵に描いたような茶道楽の鬱陶しい薀蓄が味わい深い。
  • 日本化の兆し:行き詰まった英国社会

    (英エコノミスト誌 2012年12月8日号) 英国は大して変化のない国になった。 変化のない国になった英国の未来は・・・(写真はロンドン市内)〔AFPBB News〕 イギリス英語には、「どうしてる?」と聞かれた時に答える決まり文句がある。「別に変わりないよ(nothing much)」というものだ。 これは、面白くなりそうな会話を終わらせる方法であるか、それを生きる人にとってさえ変わり映えしないように見える人生のとっさの評価であるか、どちらかだ。 この言葉に慣れている英国人にとっても、困惑する外国人にとっても同じように難しいのは、どちらの意味が当てはまるのかを知ることだ。 現在の議会が中間点に差しかかった時点で、英国では何が起きているのだろうか? ある意味では、別に変わりがない。経済面では、一部の生物学者が進化の跳躍の間に横たわる長たらしく退屈な期間と呼ぶ静止状態にある。 誌(英エコノ

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    QTL_chicken 2012/12/12
    南欧諸国のように、ドイツの財政緊縮趣味に付き合わされて、ユーロ加入で逃げられなくされた状態で失業者続出する状況に巻き込まれてないだけでも、相当上手く立ちまわった部類じゃね?
  • 社説:チャベス大統領が去る日

    (2012年12月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 12月7日金曜日、ベネズエラ大統領のウゴ・チャベス氏は活力に満ちた様子だった。ハバナでのがん治療からカラカスに戻ったチャベス氏は陽気に「パーティーはどこだ?」と聞いた。 ところが翌日、チャベス氏は驚くべき豹変ぶりを見せた。厳しい表情の閣僚たちに囲まれ、テレビ演説でがんが悪化したことを明かし、手術のために10日にキューバに戻らねばならないと述べたのだ。 遠からず死ぬ2人のカリスマ フィデル・カストロ氏(左)とウゴ・チャベス氏(右)が去ると、中南米の政治は大きく変わる可能性がある〔AFPBB News〕 2013年の中南米は多分に生物学がイデオロギーに勝る年になるだろう。生命表法に従うと、チャベス氏とフィデル・カストロ氏がともに近く死ぬ確率が高まっている。 中南米の左派の父であるカストロ氏は86歳で、衰弱している。同氏の庇護を受けてい

  • 社説:安倍氏の首相返り咲きが意味すること

    (2012年12月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 安倍晋三氏の政治的なカムバックは、近年の日政治の入り組んだ歴史でもかなり奇妙な展開だ。5年前、今から数えて5代前の首相だった安倍氏が、不名誉な1年を経て突如辞任した時、同氏の返り咲きを予想した人はいなかったろう。 当時、戦時中の国の歴史を恥じない「美しい日」を創るという安倍氏の使命は、持続的な経済停滞を気にかける国民の意識とはズレていた。 安倍氏に有利な3つの要素 それ以来、状況は大きく変わった。最も重要なのは、以前より強硬に日の支配下にある尖閣諸島(中国名・釣魚島)を取り戻そうとする中国の姿勢だ。中国各地で暴力的な反日デモを引き起こした直近の「尖閣ショック」で、多くの日人は新たに台頭した中国は恐れるべき存在だと確信した。 この流れは、日は陸軍や海軍の保有を禁じる平和憲法を破棄すべきだと主張する安倍氏に有利に働く。安倍

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    QTL_chicken 2012/12/11
    麻生政権時の円ドルレートが維持できてれば、民主党政権もここまで言われることは無かったんだろうけどねえ。まあ、自分が蒔いた種だし、同情の余地は無いな。
  • 教授が突然、助手の部下になる日本の制度 東京大学に入ったけれど・・・ああ無常(22)

    いまだ事件から1カ月しか経過していないのに、すでに完全に旧聞に属する感のある「iPS細胞移植詐欺」事件。いまさらこの問題にここで触れるのは、詐欺を働いた森口さんなる人物を袋叩きにしたいがためではありません。 彼のここ数年の栄枯盛衰、そこから透けて見える大学や学術行政の体質的な病に目を向けねば、と思ったのは、こんな報道を目にしたからでした。 [産経新聞10月16日]森口氏「証拠出せない」帰国後、聴取 東大「一件やった」に疑問 iPS細胞(人工多能性幹細胞)の世界初の臨床応用をしたと虚偽の発表をした日人研究者、森口尚史(ひさし)氏(48)が15日、米国から帰国した。 その後、所属先の東大病院から事情聴取を受け、「(当初の説明の6件の治療のうち)1件はやった。証明できる人は出てきてくれない。証拠が出せない以上、やったと言えないことが残念」と述べた。病院側はこの1件について「素直にそうだなとは思

    教授が突然、助手の部下になる日本の制度 東京大学に入ったけれど・・・ああ無常(22)
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    QTL_chicken 2012/11/26
    「この森口さんなる人物、しばらく前までは、特任だ何だと言っても、曲がりなりにも東京大学で教授やら助教授やらを務めていた人です。まあ大いに曲がりなりだったわけですが。」 おいwww
  • 豪ドルへの資金流入が告げる新時代の到来

    (2012年11月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 外国の中央銀行の間で豪ドルの人気が高まっていることから、オーストラリア国内で通貨の流れがホットな話題になっている。 過去3カ月間でオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)の外貨の積み増しペースが大幅に高まり、数多くのコメントや分析が出ている。同国の外貨の流れ全体にとっては、ささいな動きであるにもかかわらず、だ。 中央銀行や政府系ファンドの間で高まる人気 地元のアナリストらはこれを受動的な介入、ターゲットを絞った紙幣増刷などと呼び、今年8月以降、RBAの外貨準備高が13億豪ドル(13億4000万米ドル)増加した原因は、ブローカー経由ではなく相手国の中銀と直接取引することを好む「時代遅れ」の中銀による豪ドル購入だと考えている。 中央銀行の間で人気が高まっているオーストラリアドル〔AFPBB News〕 RBAのグレン・スティーブンス

  • 自殺行為の解散・総選挙でも尊敬集める野田首相

    (2012年11月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 首相公邸の昔の住人たちに比べれば、野田佳彦首相は恵まれている。1932年に主(あるじ)だった人物は超国家主義者の軍人らによってこの家で射殺されているし、また別の主は、襲撃を受けた際に使用人の部屋の押し入れに隠れなければならなかった。 野田氏はこの公邸で11月18日に行われた紙(フィナンシャル・タイムズ)のインタビューで、領土問題で中国と激しく対立する中で行き過ぎたナショナリズムの雰囲気が出ていることに懸念を示したが、この格調高いアールデコの建物が再び右翼に襲われるとは誰も思っていない。 コロコロ代わる首相、誰がなるかに意味はあるのか? 野田佳彦首相〔AFPBB News〕 しかし、野田氏は間違いなく政治的な攻撃にさらされている。アナリストの間では、12月16日に行われる衆議院選挙で野田氏の率いる民主党は与党の座から滑り落ちるとの

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    QTL_chicken 2012/11/22
    ハッキリ言ったらいいのに。「尊敬してるのは財務官僚と関係者だけだろ」ってさ。
  • 石油とガス:宝の山に沸く米国

    (英エコノミスト誌 2012年11月17日号) 良いことではあるが、米国でエネルギー価格が適正に付けられるともっといい。 米国のシェールガス革命は、超大型タンカーがスピンターンをやってのけるのと同じくらい衝撃的で突然だった。かつて中東の化石燃料への依存に危機感を抱いていた国が今、天然ガスで自給を達成しようとしている。そして、ニュースの内容はどんどん好転している。 国際エネルギー機関(IEA)は11月半ば、米国は2020年までにサウジアラビアとロシアを抜き、世界最大の産油国になると予想した。 なぜこうなったのか? ここでは価格シグナルが働いている。 石油価格は10年以上にわたって高止まりしてきた。そのため探鉱業者は熱心に非在来型の燃料を探すようになった。深海に眠っていたり、シェール層に埋まっていたり、カナダの大量のオイルサンドに閉じ込められたりしている石油やガスのことだ。 エネルギー自給の達

  • 英国のEU脱退が欧州の痛手になる理由

    (2012年11月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国と欧州連合(EU)の関係は、仲の悪くなった夫婦のようだ。口げんかの回数はますます多くなり、両者とも公然と離別について語っている。英国が最終的にEUを脱退する可能性は高まる一方だ。この週末に行われたある世論調査によれば、英国人の回答者の56%が離脱を望んでいる。 ブリュッセルにあるEU部では、英国離脱の可能性が、そうなっても仕方ないというあきらめをもって受け止められるようになってきている。ここでは、デビッド・キャメロン英首相の振る舞いは目に余るとの見方が多い。今週開かれる首脳会議では、キャメロン首相はEU予算の凍結をたった1人で主張することになるだろう。 うるさい英国が抜けた方がEUはうまくいく? ブリュッセルでは、英国の壊し屋を内部に抱えていない方がEUはうまくやっていけると考える向きも多くなっている。長期的には、泣きを見る

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    QTL_chicken 2012/11/21
    昔っから、エゲレスは見切りを付けるタイミングを間違わないんだよねえ。さてさて…
  • 気仙沼に誕生した「運命」の讃岐うどん 津波から必死に逃げたらいつの間にかうどん職人に | JBpress (ジェイビープレス)

    「お待たせしました」と言って出されたうどんを一口べて、加藤智春さんはうなってしまった。まさか気仙沼でこんなうどんをべられるとは思ってもみなかったのだ。 加藤さんは東京・石神井町にあるうどん店「エン座」の店主だ。エン座は全国のうどんマニアにその名を知られる人気店で、週末ともなると、加藤さんが打ったうどんをべたいという人が地方から飛行機に乗ってやって来る。様々なうどんイベントを打ち出す加藤さんは、首都圏のうどん業界を盛り上げるリーダー的存在としても知られている。 東日大震災から約1年が経った2012年3月、加藤さんは奥さんと小学生の息子を連れて宮城県気仙沼市を訪れた。将来はレスキュー隊員になることを夢見る息子が、被災地を見てみたいというのだ。被災地を訪れることが何らかの復興支援になるのではないかという加藤さん自身の思いもあった。 加藤さん一家は現地の観光ボランティアに案内してもらい、気

    気仙沼に誕生した「運命」の讃岐うどん 津波から必死に逃げたらいつの間にかうどん職人に | JBpress (ジェイビープレス)
  • アフリカに接近するブラジル:新たな大西洋同盟

    (英エコノミスト誌 2012年11月10日号) ブラジル企業が資と専門技術を引っ提げてアフリカに向かっている。 モザンビーク北部の汗ばむ暑さの中、ブラジルの鉱業大手ヴァーレは、モアティゼ村近郊の鉱山で石炭を採掘している。40万トンの石炭が今にも燃え上がりそうな様子で山積みになっている。この鉱山では1時間当たり4000トンの石炭を産出できるが、鉄道と港が追いつかない。 ヴァーレは輸出向けに石炭を運ぶため、マラウイを経由する路線の改善に取り組んでいる。別のブラジル企業OASコンストルトラも同じ目的でヴァーレと契約を交わし、北東に1000キロ行った場所にあるナカラで新しい港の一部を建設することになった。 アフリカ大陸は会社の将来にとって重要な要素だ、とヴァーレのアフリカ代表、リカルド・サード氏は意気込む。ブラジルの展望に興奮しているのはサード氏だけではない。 ルラ前大統領の時代に花開いた関係

  • 財政再建と景気回復:近道はない

    (英エコノミスト誌 2012年10月27日号) 深刻な危機の直後に短期的な緊縮財政を実施すれば、予想以上の痛みを伴う恐れがある。 映画で言えば、これは最もありきたりの展開の1つだ。ヒーローが敵を1人倒し、別の敵に注意を向けると、実は最初の敵がまだ生きており、反撃を企てているのだ。 2年前、先進国は世界的な景気後退は終わったと考えていた。一連の財政、金融面での景気刺激策の前に退散したと思っていたのだ。政策立案者は景気後退の問題に背を向け、刺激策の結果残された政府債務の処理に着手した。 2011年と2012年の2年間で、先進国の構造的財政赤字は国内総生産(GDP)比0.75%ほど削減される見込みだ。2013年にはさらにペースが上がると予測されている。しかし、経済を覆う闇はまだ消えていない。それどころか、財政再建によって闇はさらに深まったように見える。 支払い能力に対する不安に駆り立てられて、景

  • オバマ政権下の緩やかな景気回復

    バラク・オバマ政権下の米国経済のパフォーマンスはどれほどひどいものだったのか?  1980年の米大統領選挙でロナルド・レーガン候補はこの質問の政治バージョンを用い、現職のジミー・カーター候補との討論で「皆さんの暮らし向きは4年前より良くなりましたか?」と問いかけた。 当然ながら、今回の選挙に立候補しているミット・ロムニー候補も同じ質問を使っている。 ざっと見た限りで言うなら、この問いの答えは「ほんの少し良くなった」だ。2012年第2四半期の実質国内総生産(実質GDP)は、オバマ氏の大統領就任の直前に当たる2008年第4四半期のそれを5.2%上回った。今年9月の失業率(季節調整済み)は7.8%で、2009年1月のそれと同じだ。 しかし、オバマ氏の大統領就任は米国経済が深刻な金融危機の最中にあった時のことであるため、分析に当たっては、そうした環境下におけるこの成績が、オバマ氏の支持者たちが言う

  • 欧州の新たな首都ベルリンへようこそ 財政支援の代償はドイツで定めた規則の順守

    ドイツの首都ベルリンは帝国都市のような感じはしない。首相府や連邦議会、外務省などの新しい庁舎は、透明性と民主主義を強調するために、ガラスと自然光をふんだんに使った設計になっている。 確かに、財務省はドイツ空軍の旧部ビルに入っている。だが、ウンター・デン・リンデンやブランデンブルク門などの最も荘厳な建造物の大半は、プロシアの王たちの遺産だ。近代ベルリンはより快適な趣を備え、観光客を引きつける場所になった。 だが、ベルリンは意図的に帝国の象徴を避けてきたものの、実際のところ、ベルリンは次第に欧州連合(EU)の事実上の首都になっている。もちろん、EUの主要機関である欧州委員会と欧州理事会はブリュッセルに部を構えている。だが、重要な決断は次第にベルリンで下されるようになっている。 ブリュッセルからベルリンへ権力が移転 ギリシャはユーロから離脱しなければならなくなるか? これは最終的にドイツが判

    QTL_chicken
    QTL_chicken 2012/10/25
    「問題は――もし問題が存在するとしたら――、ベルリンの生活があまりに甘美だということだ。」 緊縮財政と通貨安、この2つが南欧諸国の犠牲の元に成り立ってる自覚なんて、どれだけ持ってるのやら。
  • アフリカ経済:サブサハラの活況

    (英エコノミスト誌 2012年10月20日号) サハラ以南のアフリカの活況が先進国から商才に長けた人材を引き付けている。 ある若いアナリストはロンドンの会議でスピーチした後、聴衆の中にいた投資会社の幹部と雑談した。それから幹部2人の後について近くのホテルのロビーに行った。シャブリのグラスを傾けながら、この幹部たちは、世界各地にある自社の贅沢に装飾されたオフィスや多額のボーナスについて熱弁を振るった。そして、このアナリストに仕事の誘いを持ちかけた。 アナリストを驚かせたのは、彼らの興味でも多額の給与でもなく、彼らが手持ちの数百万ドルを投資する手助けをしてほしいと希望した場所だった。貧しい大陸の最も発展の遅れた地域、西アフリカである。 かつてのフランクフルトや東京のように投資家が殺到 投資家はここ数年、あたかもかつてのフランクフルトや東京であるかのように、ラゴスやナイロビに大挙して押し寄せた。

  • 日本経済を待ち受ける「モルヒネ切れ」の苦しみ 薄型テレビの次はクルマ、「いつか来た道」の恐怖 | JBpress (ジェイビープレス)

    過日、旧知のエコノミストからメルマガが届いた。欧州中銀の大胆な域内国債買い入れ措置に関し、このエコノミストはこう表した。 「欧州危機の病巣を摘出することなく、モルヒネを打ってごまかしている」・・・。 モルヒネという言葉に触れた際、私の頭に我が国の光景が浮かんだ。日経済もなんとかモルヒネを打ってごまかしてきたのではないか、ということだ。日独自のモルヒネ、政府による産業界への各種補助金の功罪に触れてみる。 V字回復したかに見える自動車業界だが・・・ 7月末から8月初旬にかけ、日の大手自動車メーカーが相次いで2012年4~6月期の四半期業績を発表した。 トヨタ自動車の同期の営業利益は3531億円となり、前年同期の1079億円の赤字から急角度のV字回復を果たした。同社の同期売上高は前年同期比59%増の5兆5015億円となった。ホンダはどうか。営業利益は前年同期の7.8倍となる1760億円を記

    日本経済を待ち受ける「モルヒネ切れ」の苦しみ 薄型テレビの次はクルマ、「いつか来た道」の恐怖 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 米国のQE3、高いコストと心理的効果に要注意

    米国のデューク大学は今月、大企業887社のCFO(最高財務責任者)に金利低下にどのように対応するか尋ねた。その結果は、エコノミスト、政治評論家、投資家にとって一様に注目に値するものだった。 調査対象者の約91%が、金利が1%低下しても事業計画には影響がないと答え、84%の人が、2%の金利低下に対してさえ関心がないと述べたのだ。 調査は「CFOたちは、金融面の対策が特に効果的なわけではないと考えている」と結論付けていた。つまり、投資や雇用を増やすという観点から見て効果的でない、ということだ。 これは目が覚めるような内容だ。米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長は9月半ばに「量的緩和第3弾(QE3)」――量的緩和の一環として住宅ローン担保証券(MBS)の購入を増やすという約束――を発表した時、高水準にとどまる失業と弱い成長を引き合いに出してQE3を正当化した。 FRBは、証券を無制限